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2012 年度 実施状況報告書

粒界の弾塑性変形を解明に基づくその応力腐食割れにおける決定的な役割

研究課題

研究課題/領域番号 23560078
研究機関東北大学

研究代表者

呂 戦鵬  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 客員教授 (30419999)

研究分担者 庄子 哲雄  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (80091700)
竹田 陽一  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40374970)
キーワード環境強度 / 応力腐食割れ / 高温水 / き裂進展 / 弾塑性
研究概要

一次冷却水中環境下におけるNi基合金の応力腐食割れ(PWSCC)の応力拡大係数(K)依存性について、き裂先端力学と酸化動力学に基づく理論モデルにより定量化した。き裂進展データは、米国機械学会ボイラ・圧力容器規格(ASME Section XI)に規程のき裂進展速度線図から採用した。またそれらに加え、他に提案されている600合金線図(EPRI MRP55)ならびに82/182/132合金線図(EPRI MRP155)との比較検討を行った。MRP55ならびにMRP155ではK値、温度ならびに活性化エネルギーの値が記載されているため採用した。またMRP55、MRP115はいずれも工学的見知に基づく線図となっている。
理論モデルでは、き裂先端動力学は擬固相酸化を仮定しており、き裂先端速度のK値依存性について決定論的方法を与えると考えられる。その評価のため、実験室で得られたき裂進展速度と実機PWSCC進展速度に対して理論モデルを適用した。理論モデルから得られた進展速度のK値依存性は指数関数依存であり、その指数はMRP155にて提案されている値とおおむね一致した。600合金ならびに690合金の熱影響部での材料因子と応力腐食割れ挙動については、粒界性格分布に着目した解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

き裂先端力学については新たに弾塑性変形を取り扱っていくこととする。応力腐食割れ発生・進展以前の変形履歴の役割について検討を進める。割れ経路と速度に対し、これまで得られた材料の微視組織ならびに弾塑性挙動の結果を用いてその影響を明らかにしていく。また、粒界近傍での応力/ひずみ分布とそれらにおける酸化動力学を粒界変形挙動を表現するパラメータとして導出することにより、理論モデルと併用し、予測精度の向上を図る。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、計画している研究の遂行に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Deterministic formulation of the effect of stress intensity factor on PWSCC of Ni-base alloys2013

    • 著者名/発表者名
      Z.P. Lu, T. Shoji, H. Xue, C.Y. Fu
    • 雑誌名

      Pressure Vessel Technology

      巻: 135 ページ: 021402-1-9

    • DOI

      10.1115/1.4007471

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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