ステライト合金は,キャビテーションに対して優れた耐壊食性(耐減肉性)を示し配管の弁体などに使用されている。しかし,難加工材であること及び放射化されると半減期が長いことなどの問題がある。本研究では,純チタン粉と純ニッケル粉を種々の割合で混合してPTA肉盛を行った試験片を用いて壊食試験を行った。その結果,Ti40at%-Ni60at%の肉盛材料の耐壊食性が最も優れていること,この肉盛材料を950℃1時間の熱処理を施すとさらに耐壊食性が向上することを見出した。また,これらのTi-Ni肉盛材料の耐壊食性は,ステライトと同等であり,ステライト代替材料として使用できることを明らかにした。
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