研究課題/領域番号 |
23560085
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
北村 一浩 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (40332035)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 形状記憶合金 / アクチュエータ / 精密鋳造 / 燃焼合成 |
研究概要 |
吉見製作所 所有の燃焼合成装置を用いて、原料粉末の粒度や混合粉末の作製条件、グラファイトるつぼの加熱条件を変えながら、Ti-Ni-Zr3元系インゴットの作製に取り組んだ。 Ti-Ni2元系インゴット違い、Zrが含まれる材料では作製条件が異なり、合金インゴットを得る事が出来なかった。そのため、本年度計画していた燃焼合成法を用いたTi-Ni-Zr合金インゴットの作製と、インゴットの透過型電子顕微鏡観察の研究が遂行できなかった。 本学所有の透過型電子顕微鏡を用いて、手始めにTi-Ni合金細ワイヤ材の測定を行い、組織観察が可能である事を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
吉見製作所 所有の燃焼合成装置を用いて、Ti-Ni-Zrの合金インゴットを得る事が出来なかった。インゴットが得られなかったため、インゴットの組織観察を行う事も実行できなかった。Ti-Ni合金細ワイヤの透過型電子顕微鏡観察を行い、材料の観察条件を確立した。
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今後の研究の推進方策 |
燃焼合成法で3元系インゴットうまく作製できないため、同じ粉末からインゴットを作製する「ウルトラプラズマシンタリング法」を用いて、Ti-Ni-Zr合金インゴットの作製を依頼する。燃焼合成装置を持つ他の研究機関に相談し、Ti-Ni-Zr粉末が作製できなかった理由を検討するとともに、他の研究機関の燃焼合成装置を用いて3元系インゴットの作製に挑戦する。その結果を元に、吉見製作所 所有の燃焼合成装置を用いて、インゴットを作成する。 得られたTi-Ni-Zr合金インゴットを用いて、24年度の研究内容であるインゴットの鋳造条件の研究を行うと共に、透過型電子顕微鏡を用いて、鋳造試料の組織観察と電子線回折測定を行い、試料組成の均一性や結晶粒の大きさ・形態及び析出物の有無を評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
作製したTi-Ni-Zrインゴットを用いて、当初の計画通り、大型鋳造装置を用いて、短冊状の試験片の作製を行う。この時に、合金インゴットの溶解温度及び埋没材を変えて、最適な鋳造条件を確立する。研究費は当初の計画通り、鋳造のための費用にあてる。
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