プラークの発達に伴って形成される頸動脈と胸部大動脈の線維性被膜を正常領域と比べた結果,管軸方向の単軸引張りについて伸展性の顕著な低下と応力の顕著な増大が見られ,これはコラーゲンとI型コラーゲンの顕著な増大とエラスチンの顕著な減少と関連付けられた.また,プラークを有する頸動脈モデルの有限要素解析より,液体状の脂質コア内の圧力は血圧に比べて顕著に小さい結果が得られた.さらに,生理的内膜肥厚の生じた環状の頸動脈について,3層に分離して残留応力を解放して伸展試験と有限要素解析を実施することで各層の影響を評価する手法を併せて確立できた.
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