研究課題/領域番号 |
23560102
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
中田 政之 金沢工業大学, 工学部, 教授 (00247438)
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キーワード | 複合材料 / CFRP / 疲労強度 / 吸水 |
研究概要 |
炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics;CFRP)は鉄鋼に比べ高強度,高剛性という優れた機械的特性を有することから,航空機,自動車,船舶などの構造部材としての使用が増加している.CFRPの機械的特性は時間および温度により著しく変化するいわゆる粘弾性挙動を示す.さらに吸水によってこの粘弾性挙動は大きく変化する.このようなCFRPを実構造部材として実環境下で長期に渡って使用する場合,強度に及ぼす時間,温度および吸水の影響を正確に評価する必要がある.CFRPの長期寿命予測手法として,マトリックス樹脂の粘弾性挙動に成立する時間-温度換算則を基盤とした長期耐久性加速試験法(Advanced Accelerated Testing Methodology : ATM-2)が提案されている.これにより,任意の負荷条件および温度条件における長期寿命を短時間の加速試験により予測することが可能である.本研究では,一方向CFRP積層板を取り上げ,後熱処理を施した試験片をDry材,Dry材を吸水させた試験片をWet材として,種々の温度の下で静的強度試験を実施し,各強度に及ぼす時間,温度および吸水の影響を実験的に評価した.さらに,各強度試験の結果に対しATM-2を用いて長期耐久性評価を行い,静的強度と粘弾性の関係の観点から長期強度の低下機構を検討した.その結果,一方向CFRPの静的強度は負荷方向によってそれぞれ特徴的な時間,温度および吸水依存性を示すことがわかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一方向CFRP積層板を取り上げ,後熱処理を施した試験片をDry材,Dry材を吸水させた試験片をWet材として,種々の温度の下で静的強度試験を実施し,各強度に及ぼす時間,温度および吸水の影響を実験的に評価できた.また,疲労強度試験も順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
一方向CFRP積層板を取り上げ,後熱処理を施した試験片をDry材,Dry材を吸水させた試験片をWet材として,種々の温度の下で疲労強度試験を実施し,各強度に及ぼす時間,温度および吸水の影響を実験的に評価する.
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次年度の研究費の使用計画 |
一方向CFRP積層板を取り上げ,後熱処理を施した試験片をDry材,Dry材を吸水させた試験片をWet材として,種々の温度の下で疲労強度試験を実施し,各強度に及ぼす時間,温度および吸水の影響を実験的に評価し,その成果を国内外の学協会で発表する.研究費は,学協会へ出席するための旅費として主に利用する.
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