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2011 年度 実施状況報告書

多方向動作形状記憶複合材料の開発と長期機能特性評価の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23560103
研究機関愛知工業大学

研究代表者

戸伏 壽昭  愛知工業大学, 工学部, 教授 (70103231)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード形状記憶合金 / 形状記憶ポリマー / 複合材料 / 超弾性 / 形状記憶効果 / インテリジェント材料
研究概要

1.高機能を発現する形状記憶材料と形状記憶複合材料の開発について (i)ポリウレタン系形状記憶ポリマーについて、二次賦形に影響する因子の特性を調べ、高温で大きな変形を与えると有効に応用できることを明らかにした。(ii)精密鋳造TiNi形状記憶合金の疲労特性を調べ、実用においては片振りの平面曲げで使用すると長寿命で利用できることを明らかにした。(iii)変態温度の異なる形状記憶ポリマーと形状記憶合金を組み合わせた形状記憶複合ベルトを作製し、加熱冷却で3方向曲り挙動を示すことを確認した。2.長期機能特性評価について (i)形状記憶ポリマーの二次賦形について、高温で変形して低温で保持すれば、長期保持しても形状固定率が95%以上であることを明らかにした。(ii)形状記憶合金の平面曲げ疲労寿命に関して、曲げひずみが大きくなるほど疲労寿命は短くなることを示した。また、片振りと両振りの曲げ疲労寿命は1サイクル当たりの表面の散逸仕事で評価すると1つのべき関数で統一的に表わされることを明らかにした。(iii)形状記憶合金と形状記憶ポリマーを積層し、適切な加圧力、形状保持の時間と温度を選択れば3方向曲り挙動を示す形状記憶複合ベルトが成形できることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時に計画した全ての研究項目に関して、期待通りの研究成果が得られ、学会発表を行うことができた。

今後の研究の推進方策

1.高機能を発揮する形状記憶ポリマーと形状記憶複合材料の開発について ポリウレタン系形状記憶ポリマーに関して形状固定性と形状回復性の特性を明らかにして、実用における使用条件を明らかにする。また、形状記憶ポリマーと形状記憶合金を組み合わせた形状記憶複合材料の成形法を明らかにし、その実用化を研究する。2.長期機能特性の評価について ポリウレタン系形状記憶ポリマーの形状固定性、形状回復性、二次賦形に関して、長期間使用した場合の特性変化を明らかにする。また、TiNi形状記憶合金の曲げ変形に関して、繰り返し形特性および疲労寿命特性を明らかにする。さらに、形状記憶複合材料の界面強度と繰り返し変形特性を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

1.消耗品費:・実験に使用する形状記憶合金と形状記憶ポリマーの材料、・DSC試験で使用する液体窒素、・論文別刷2.旅費:・国の内外で成果発表のための交通費と宿泊費3.謝金:・実験の補助

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Superelastic Deformation of Shape Mmeory Alloy2012

    • 著者名/発表者名
      K. Takeda, H. Tobushi, K. Miyamoto, E. Pieczyska
    • 雑誌名

      Materials Transactions

      巻: 53 ページ: pp. 217-223

    • 査読あり
  • [雑誌論文] TiNi Shape Memory Alloy Tension2011

    • 著者名/発表者名
      E. Pieczyska and H. Tobushi
    • 雑誌名

      Mechanics and Control

      巻: 30 ページ: pp. 20-26

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Three-Way Actuation of Shape Memory Composite2011

    • 著者名/発表者名
      H. Tobushi, S. Hayashi, E. Pieczyska, k. Date
    • 雑誌名

      Archives of Mechanics

      巻: 63 ページ: pp. 443-457

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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