研究課題/領域番号 |
23560147
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
由井 明紀 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 教授 (70532000)
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研究分担者 |
北嶋 孝之 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 助教 (50546174)
岡畑 豪 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 助教 (80546169)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | スピンドル / 水静圧 / 切込み / 環境 |
研究概要 |
「切込み機構内蔵水静圧砥石スピンドル」を設計・試作した.研究協力者のA.H.Slocum教授(マサチューセッツ工科大学),X.D.Lu博士(ブリティッシュコロンビア大学)そして研究統括者の由井らの基本設計に基づいて,研究協力者の小林久志氏(岡本工作機械)が生産設計を完了した.切込み機構内蔵水静圧砥石スピンドルの加工・組み立ては岡本工作機械のクリーンルームにて行った.スピンドルの最小送り単位は10nmと小さいため静電容量型非接触センサよりフィードバックを行い,磁石の吸引力を利用して駆動しているため,システムゲインが非常に高くなった.そこで,砥石質量を固定することにより発振を抑えて,精密なゲイン調整を実施した. 平成24年度の実施予定を前倒しして,試作スピンドルを「立て軸ロータリー研削盤」に搭載した.研削盤の静剛性(ループ剛性),位置決め精度などの基本的特性について評価した.設計・加工・組み立ての打ち合わせ及び試作機の基本的性能の測定のために研究統括者及び研究分担者が岡本工作機械へ出張した.また,関連情報の収集のためにセミコン・ジャパン,精密工学会などに出席した. 立て軸ロータリー研削盤を防衛大学校の実験室(クリーンルーム)に移設した.現在は,岡本工作機械にて測定した基本的データの再現テストを準備中である. 防衛大学校と岡本工作機械の間で,本システムの借り上げ及び保守契約を締結し,平成23年度分として299,999円を支払った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成23年度は,岡本工作機械のクリーンルームにて装置を完成させて基本的特性を評価するる予定であったが,平成24年度に計画した1)立て軸ロータリー研削盤への試作スピンドル搭載および防衛大学校クリーンルームへの移設まで完了することができた. 今後は,切込み機構内蔵水静圧砥石スピンドルの性能をより詳細に評価する予定である.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は,1)砥石スピンドルの静的位置決め精度,位置決めの周波数特性を測定する.2)砥石スピンドルの静剛性を測定する.3)砥石スピンドルの回転精度を測定する.4)簡単なスピンドルモデルを試作し,本システムの構造を分かり易く説明できるようにする.5)研究協力者のA.H.Slocum(マサチューセッツ工科大学),X.D.Lu(ブリティッシュコロンビア大学)と研究成果について打ち合わせを行い,今後の研究方針を修正・再確認する.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度に購入予定のリニアモータが年度内に納入しなかったため研究費を繰り越した.平成24年度は,リニアモータ,流量計,小形定流量ポンプ&駆動装置を購入し,スピンドルシステム・ロータリー研削盤の賃借・保守料を支払い,国際会議参加費及び研究調査旅行費の執行を予定している.
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