研究課題/領域番号 |
23560230
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
福田 勝哉 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (10127417)
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研究分担者 |
劉 秋生 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (80294263)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 限界熱流束 / プール沸騰 / 流動沸騰 / 非線形性 / 不均一自発核生成 / 流体力学的不安定性 / 膜沸騰 / サブクール度 |
研究概要 |
2011年度の研究実績は下記の通りである。[1]実験装置の改良を行った。既存の耐圧沸騰試験容器(耐圧2MPa)上部を改良し,流動試験部を内装できるようにした。次年度,高サブクール度流動沸騰CHF実験を行う予定である。その目的のために新たに流体循環用マグネットギアポンプ及び流量(流速)計測用の液体タービン流量計を新たに設置した。[2]純水を用いた高サブクール度プール沸騰CHFの実験的研究を行った。純水を用いて,減圧プール沸騰実験を行い,限界熱流束を求めた。さらに,すでに得られた高圧高サブクーリングにおける限界熱流束データを加え,限界熱流束の系圧力依存性について検討した。その結果,高サブクーリングでは,顕著な圧力依存性は見られなかった。[3]極大CHFに関わる最大サブクール度表示式の導出を行った。これまでの他研究結果を代表者らが詳細に分析して得た発熱体円管長さ(L)と内径(D)との比に対する流動沸騰限界熱流束を解析して,極大CHFに対応するサブクール度について検討した。従来の流動沸騰限界熱流束は,サブクール度の増加に伴い,増加することが言われていたが,これまで他研究から得られた実験結果及び本研究によって新たに得られた実験結果を用いて,管内流動沸騰CHFに関する非線形現象をHIメカニズムとHSNメカニズムを考慮して実験データの再構築を行い,極大CHFに関わる最大サブクール度に及ぼす流速の依存性に関する表示式について検討した。[4]研究成果の公表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
流動沸騰による限界熱流束実験の装置改良と並行して,減圧におけるプール沸騰限界熱流束のデータ取集を行った。流動沸騰については,既存のデータ解析を行い,次年度への足ががりができた。
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今後の研究の推進方策 |
[1]純水を用いた高サブクール度管内流動沸騰CHFの実験的研究を行う。FC-72を用いて円管直径,有効長さ,系圧力およびサブクール度を変え,流動沸騰極大CHFを系統的に求める。[2]極大CHFに関わる最大サブクール度表示式の導出を行う。得られた実験結果を用いて,管内流動沸騰CHFに関する非線形現象をHIメカニズムとHSNメカニズムを考慮して実験データの再構築を行い,極大CHFに関わる最大サブクール度に及ぼす流速の依存性に関する表示式を作成する。[3]研究成果の公表を行う。研究成果をとりまとめ国内外で発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究成果を国内外で発表する。旅費 500,000円
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