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2011 年度 実施状況報告書

高周波スプリット噴射による噴霧制御技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23560233
研究機関広島大学

研究代表者

西田 恵哉  広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90156076)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードFuel Spray
研究概要

燃料噴霧内の蒸気相と液相の濃度分布を分離定量計測する2波長レーザー吸収散乱(Laser Absorption Scattering: LAS)法計測システムの光源であるNd:YAGレーザーを新しいものに更新した. 光源を更新したLAS法計測システムを使用し,燃料噴霧内の蒸気相と液相の濃度分布の測定を行った.まず高周波スプリット噴射の1段の噴射の噴霧特性を明らかにするため,燃料噴射量が1段の噴射量に相当する微小な噴射量の条件でLAS法による濃度分布の計測を行い,さらに噴霧の先端到達距離,噴霧角,噴霧内の燃料の蒸発割合,導入雰囲気質量,などの解析を行った. 雰囲気が高温高圧の蒸発噴霧の条件と,雰囲気密度が同一で室温高圧の非蒸発噴霧の条件で,噴霧特性を比較した.噴射量が大きい場合には噴霧先端到達距離が「非蒸発噴霧>蒸発噴霧」となるが,微小噴射量の場合には「蒸発噴霧>非常初噴霧」となる.すなわち噴射量により,非蒸発噴霧と蒸発噴霧の先端到達距離の大小関係が逆転する,という特異な現象を見いだした.どのようなメカニズムが働いて,このような現象が起こっているか,解明はこれからであるが,高周波スプリット噴射噴霧の特性を解明する上で,重要な基礎現象に関する知見といえる. 次に高周波スプリット噴射の最も単純なケースである2段スプリット噴射の噴射率計測を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2波長レーザー吸収散乱(Laser Absorption Scattering: LAS)法計測システムの光源であるNd:YAGレーザーを新しいものに更新したが,計測システム全体の再立ち上げに時間を要した. LAS法計測システムで画像を取り込むCCDカメラシステムに不具合が発生し,そのトラブル対応,メーカーとのやりとりに手間取った.2011年度の計測は業者からの代替CCDカメラで行った. CCDカメラは現在,メーカーで修理中である.

今後の研究の推進方策

CCDカメラの修理を完了させる.次に高周波スプリット噴射の噴射率を計測し,基準となる単段噴射と同一の噴射期間で同一の噴射量にするための噴射圧力の設定値を見いだす. 高周波スプリット噴射の最も単純なケースである2段スプリット噴射噴霧のLAS法計測を行い,蒸気相と液相の濃度分布を求める.この濃度分布の測定結果をもとに,噴霧の先端到達距離,噴霧角,噴霧内の燃料の蒸発割合,導入雰囲気質量など噴霧混合気特性の解析を行う.同様な測定と解析を単段噴射噴霧についても行い,2段スプリット噴射噴霧と比較する.これらの結果により,噴霧をスプリット(分割)することの噴霧混合気特性に及ぼす影響を明らかにする. 続いて3段以上の高周波スプリット噴射噴霧のLAS法計測と解析を進める.

次年度の研究費の使用計画

CCDカメラの修理,LAS法光学部品・LAS法試験燃料・高温高圧容器の石英ガラス窓・機械部品の購入,などに使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Quantitative Analysis of Fuel Spray-Ambient Gas Interaction by Means of LIF-PIV Technique2011

    • 著者名/発表者名
      Jingyu ZHU, Keiya NISHIDA, Olawole Abioka KUTI, Seoksu MOON
    • 雑誌名

      Atomization and Sprays

      巻: 21 ページ: 447-465

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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