研究課題/領域番号 |
23560258
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研究機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究代表者 |
石田 幸男 公益財団法人名古屋産業科学研究所, その他部局等, 研究員 (10092991)
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研究分担者 |
井上 剛志 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70273258)
長坂 今夫 中部大学, 工学部, 教授 (60102779)
池田 隆 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50115523)
原田 祐志 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00456691)
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キーワード | 風車 |
研究概要 |
本研究では,風車の振動解析を行ってその特性を明らかにするとともに,その振動を抑える方法を考案して,効果を確かめることである.研究実施計画では,平成24年度には2件のテーマについて研究を計画した.まずテーマ1「回転する弾性ブレードの解析と制振の研究」については,回転する2枚と3枚のブレードをもつ風車タワーブレードとタワーが練成する系として,発生する振動特性を調べた.その結果,2枚風車については,ブレードの慣性モーメントの方向差によりいくつかの回転速度付近で不安定振動が発生することを理論的に明らかにした.その結果は,米国機械学会講演会DETC2012で2012年8月に発表した.テーマ2「風車タワーの振動解析と制振の研究」についは,スロッシングによる制振については理論解析がほぼ終わり,すでに2011年にその結果を日本機械学会の講演会で発表すみであり,今年度は実験を実施すべく,実験装置の設計が終わり,製作中である.この制振の研究について平成25年に予定した,浮体式の研究にも平行して着手した.浮体の制振方法としては,ジャイロを用いた.1個と2個のジャイロを取り付けた場合のそれぞれについて,各パラメータの影響について理論的に見当し,制振効果を明らかにした.この内容については,理論的な成果もある程度得られ,日本機械学会D&D講演会で2012年9月に発表した.こちらについても現在実験装置を製作中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
風車の振動解析,スロッシングによる制振,ジャイロを用いた浮体式風車の制振のいずれについても理論についてはそれなりの結果を得て,学会発表することができたのえ「おおむね順調に進行している.」を選択した.やや不足しているのは,実験装置を理論解析結果をふまえながら作る必要があったので,その完成が予定より半年ほと遅れていることである.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度(最終年度)では,制振方法をさらに完成させるとともに,風車の振動解析の確認,スロッシングによる制振とジャイロを用いた浮体式風車の制振の理論解析の確認を,実験により行うことである.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究の進捗にともない,実験装置の製作に必要となる事前計算が増え,一部の製作が次年度となった.この変更分も含め,実験装置の部品および計測に関わる部品および消耗品を購入することと,また打合せおよび発表のための出張費にも当てる計画である.
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