本研究は、アルカリイオンを酸化膜に混入する独自に開発したシリコンMEMSデバイス用エレクトレット膜に関するものである。まずエレクトレット膜の帯電を制御するための研究を行い、帯電電圧が制御できること、帯電の終了判定ができること、帯電電圧の測定が静電型アクチュエータを用いてできること、最大400Vまで帯電できたことなどの成果を得た。また実際に振動発電素子を作製し、外部からの振動により発光ダイオードが点灯できることを示し、その発電量が0.85μWであったことを示した。さらに帯電膜の信頼性評価を行い、-1dB劣化寿命が室温で30000年以上あることを示した。
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