| 研究課題/領域番号 |
23560303
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| 研究機関 | 大同大学 |
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研究代表者 |
西堀 賢司 大同大学, 工学部, 教授 (50115614)
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| キーワード | 光応用計測 / センサ / 距離計測 / プローブ / レーザ光 / 散乱光 / 小径深穴 |
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| 研究概要 |
鋳物肌の平面（測定面）に照射したレーザ光の散乱光をセンサプローブ内のプリズムとイメージコンジット（棒状のロッドレンズ）を経て外部に設置したCCDカメラまたはCMOSカメラで受光する基礎実験を行った．その結果，画像処理によりスポット光を円検出して位置情報をとらえることができることを確認した．
光源としてピーク波長785 nmの赤外半導体レーザを3本の光ファイバに導き，それぞれボールレンズによって集光し，同一円周上から放射状に3本のレーザ光を計測対象物の壁面に照射する外径５mmのプローブを試作した．その際，プローブの投光側には直径 0.2 mm のピンホー ルを設け，安全面から外部に照射されるレーザ光の出力は0.5mW未満とした．プローブと計測面までの距離とカメラ画像上のスポット光の移動距離との関係を実験的に調べ，校正曲線を得ることができた．この際，CCDカメラとCMOSカメラでは特性が異なることが確認できた．さらにこのプローブを用いて小径深穴の直径計測を行った．その結果，プローブが穴の中心から少し偏心しても直径の計測値はほぼ同じとなることが明らかになった．これにより散乱光の利用の優位性が確かめられた．計測値については若干小さくでるため，計測精度の向上は今後の課題である．
研究成果として，国内では日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2012で論文発表1件，海外で国際学会IECON2012にて関連する論文発表1件を行った．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
（１）同一円周上から放射状に3本のレーザ光を計測対象物の壁面に照射する外径５mmのプローブを試作し，プローブと計測面までの距離とカメラ画像上のスポット光の移動距離との関係を実験的に調べ，校正曲線を得ることができた．
（２）試作したプローブを用いて小径深穴の直径計測を行った結果，プローブが穴の中心から少し偏心しても直径の計測値はほぼ同じとなることを明らかにした．
（３）カメラ上のスポット散乱光の位置情報は画像処理による円検出で可能であることを明らかにした．
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| 今後の研究の推進方策 |
３本のレーザ光と受光素子として外部に画像センサ1個を用いた円柱状プローブの改良を行う．プリズムで受けた光を画像センサに伝達する棒状のロッドレンズを分解能の低いイメージコンジットから高性能なセルフォックレンズに変更を検討する．また，プリズムの頂角と位置の最適化を目指した改良を行い，実験で確認を行う．
本システムの応用として，ロボット等により被測定物の穴内部に挿入するだけで製品の穴径とその傾きを短時間で測定する非接触挿入式の円柱状センサプローブのシステム設計を行い，その可能性を実験により確かめる．深穴の鉛直度は，深穴にプローブを挿入し，異なる深さ位置で計測した対象物までの距離から求める．
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| 次年度の研究費の使用計画 |
当初からの大きな変更はない．次年度使用額2,245円は物品購入後の端数であり，次年度の物品購入費300,000円と合わせて使用する予定である．その他の直接経費は旅費150,000円，人件費・謝金300,000円，成果報告書の作成料等としてその他50,000円である．
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