平成25年度中に行った研究は微小水滴の共振振動の把握、共振周波数以外の周波数での二種類の液滴の混合速度の確認、3次元電界による不規則な変形の確認である。 液滴の共振振動周波数を把握するために、クモの糸に0.1mm以下の水滴を形成して電界を印加し、水滴の挙動を高速度ビデオカメラで観察することにより共振周波数を見出し、水滴の大きさと共振周波数との関係を求めた。絶縁板上に置いた水滴の共振振動と孤立した水滴の共振周波数は異なり、液滴の共振振動を3次元的に効果的に起こさせ、変形させる時には印加する電界周波数には異なる可能性があることを示した。このことは、液滴の共振振動を3次元的に効果的に起こさせて変形させる時には印加する電界周波数は、絶縁板上の共振周波数とは異なる可能性があることを示した。 ポリエチレングリコールで粘度を高めた液滴と水滴との攪拌混合を行い、液滴内部の液体の動きを把握した。粘度の高い液滴には予め蛍光物質を導入し,水滴と合体後のを液流の流れを紫外線照射による発光分布状態の時間変化として高速度カメラにより3次元的に捉えた。共振周波数以外の周波数を印加した場合、蛍光物質を含む粘性液体の電界印加時の拡散速度は速く、液滴の振動以外に攪拌する可能性があることを示した。 2種類の液滴を合体させ大きな共振振動を起こさせたときに、水平方向電界に垂直電界を加えたハイブリッド電界下での水滴には不規則な運動を起させることができることを確認した。
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