研究課題/領域番号 |
23560319
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
上村 佳嗣 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20233950)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 電磁環境 / 電磁界測定 / 電波防護指針 |
研究概要 |
赤外線マーカと赤外線カメラ(Wiiリモコン)を用いた赤外線トラッキングによるフリーハンド走査式のリアルタイム2次元電磁界分布可視化システムを開発し、その実証を蛍光灯近傍の高周波電磁界に対して行った。 赤外線マーカが被測定電磁界を乱さないように、極力小さな赤外線マーカを開発し、電界センサ部との距離をどの程度保てばよいかを検討した。また、実画像との対応が一目でわかるようにするために、Webカメラを同時に用いた。赤外線カメラ、Webカメラ、電磁界測定器、および結果の画像表示との連携をうまく行うためのソフトウェアを開発し、結果画像の実画像への重ね合わせ表示も実現することができた。 それらの成果を韓国の済州島で開催されたAPEMC 2011において報告し、同時に電子情報通信学会論文誌に投稿し、2月に掲載された。 赤外線カメラ(Wiiリモコン)2台を用いた3次元赤外線トラッキングシステムを構築し、3次元電磁界分布の可視化に適用可能であることを確認した。これについては、電子情報通信学会ソサイエティ大会にて報告した。また、低周波磁界分布測定への応用についても検討を開始し、成果の一部を2013年3月の電子情報通信学会総合大会にて報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初23年度に予定していた2次元電磁界分布可視化システムの開発はほぼ完了した。また、24年度に開発予定の赤外線カメラ(Wiiリモコン)2台を用いた3次元電磁界分布可視化システムについても開発のメドがたった。さらに、低周波磁界分布測定への適用についても検討をすすめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
赤外線カメラ(Wiiリモコン)2台を用いたリアルタイム3次元電磁界分布可視化システムを完成させ、3Dデータの表示方法を工夫して、より使いやすいシステムに改良する。 低周波磁界分布の可視化システムについても本格的な準備を開始し、3次元可視化システムとの組み合わせを検討する。 電磁界測定器2台を用い、1台を定点観測用とし、時間変動電磁界に対する出力最大時の電磁界分布を推定して可視化する方法についても新たに検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究の遂行には以下のような設備備品と消耗品が必要である。(1)PCへのオンライン出力が可能な新たな低周波磁界測定器の購入 (2)空間分解能の小さい上記のオプションプローブ (3)システム構築のためのPC周辺機器、電子部品、およびケーブル類 (4)センサを搭載するセンサロッド、カメラ類を搭載する三脚、校正用冶具のための測定用部材 (5)データ保存用の記録媒体 また、国際会議での発表、国内の学会等での発表のための旅費と参加費が必要である。成果発表のための学会誌投稿料も必要となる。
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