研究課題
【最終年度の成果】昨年度までに開発した商用周波数における人体インピーダンスの計測システムを用いて,人体インピーダンスの実測を行った。その結果,低周波における人体インピーダンスのBMI依存性を実測し,BMIが大きくなると人体インピーダンスが小さくなることを明らかにした。この傾向は数値解析の結果と一致することを明らかにした。【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】(1)電磁界による誘導電流解析用に開発した数値解析プログラム(ボクセルデータを用いたSPFD法)を改良し,低周波・中間周波において,解剖学的に詳細な人体モデルを用いた人体内の接触電流分布の数値解析や人体インピーダンスの推定ができるようになった。日本人詳細モデルやヨーロッパの人体詳細モデルを用いて,様々な感電シナリオにおける人体内の接触電流分布特性や人体インピーダンスを数値解析した。さらに,数値解析結果と過去のデータとの比較検討を行った。その結果,数値解析を行う上で,組織や器官の導電率の選定を慎重に行う必要があること,ならびに人体インピーダンスの値は他の研究者の数値解析結果とは良い一致を示しているが過去の実測データとは2~3倍の違いがあることを示し,数値解析を続ける上での今後の課題を明らかにした。興奮性の組織として心臓に注目し,感電シナリオによって心臓を流れる電流の分布が著しく異なること,ならびに心臓には総接触電流の30%程度の電流が集中することを明らかにした。(2)商用周波数における人体インピーダンスの計測システムを開発し,低周波における人体インピーダンスのBMI依存性を実測した。その結果,BMIが大きくなると人体インピーダンスが小さくなることを明らかにした。さらに,この傾向は数値解析の結果と一致することを明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
Journal of Energy and Power Engineering
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