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2012 年度 実施状況報告書

巻線界磁に永久磁石を内蔵した高効率発電機の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 23560348
研究機関金沢工業高等専門学校

研究代表者

直江 伸至  金沢工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (00249781)

キーワード回転機 / 永久磁石 / 電力工学
研究概要

本研究の目標はエネルギー供給源としての発電機効率を向上することで,エネルギー問題を解決することにある.本研究は,同期発電機の界磁巻線による磁束と永久磁石による磁束を回転子の軸方向で合成して励磁を得ることで高効率発電機の実現を目指すものである.実験では試作機の容量が小さいために軸トルクを実測し,機械損等の値を得る必要があった.また,過度特性を容易に測定するために現在使用している駆動機を同期電動機に交換した.軸トルクを測定するためにトルクメータを購入し,試作機・トルクメータ・駆動機を一連上に接続した実験装置を構築した.それと同時に実験で使用する測定装置の校正を行った.試作機は駆動機により3,600毎秒で回転し,トルクメータを通して得られる値を実測入力とした.実験では無負荷時における励磁特性,負荷を接続した外部負荷特性などの基本的な特性を測定した.界磁電流の制御により出力調整範囲も確認した.すでに得られた解析結果では各磁路の磁束密度,電機子巻線の鎖交磁束,UVW相の電圧・電流,入力トルク,固定子・回転子のコアロス,永久磁石の渦電流損などがある.機械損を除いた理論的な効率を計算したところ96.7%と高い値となった.実際の小容量な発電機では機械損や漂遊負荷損が出力に対して10%程度あり理論的な効率値より低下する.本試作機で確認したところ,実測効率87%であった.数百ワットの発電機としては充分な値を有していると考えている.解析結果と実測結果は機械損を除けば,ほぼ一致しているといえるだろう.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度の研究実施目標は実験装置構成の変更と,その実験装置による試験を行うことであった.これまで3D解析モデルにより電磁界解析を行い,各磁路の磁束密度,電機子巻線の鎖交磁束,UVW相の電圧・電流,入力トルク,固定子・回転子のコアロス,永久磁石の渦電流損などを計算した.解析では機械損などの試作機を用いないと得られないデータがあった.平成24年度は実験装置の再構築が完了し,無負荷および外部負荷特性など基本実験データを得られた.本年度の研究分担は,ほぼ所期の目的を達成していると考えている.

今後の研究の推進方策

平成24年度では実験装置の構築およびその校正後,基本的な実験を実施した.平成25年度では,基礎的な特性測定実験および再度確認のための実験を行う.今回の研究期間で実施した解析結果と実測結果を比較検討して解析の妥当性を明らかにする.

次年度の研究費の使用計画

学会発表のための旅費・発表準備費用および成果公開のための費用に利用する.また,実験の精度を向上するために,電流センサを購入する.データの保存や解析のためのコンピュータ関連機器およびソフトウェアを購入する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 巻線界磁に永久磁石を内蔵した発電機の開発2012

    • 著者名/発表者名
      直江伸至
    • 学会等名
      平成24年電気学会電力・エネルギー部門大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      20120911-20120913

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公開日: 2014-07-24  

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