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2013 年度 実績報告書

広波長域偏波無依存な2光子吸収型全光スイッチへの3次非線形感受率テンソルの検討

研究課題

研究課題/領域番号 23560358
研究機関千葉大学

研究代表者

坂東 弘之  千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 助教 (70298149)

研究分担者 松末 俊夫  千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 講師 (20209547)
キーワード光物性 / 光スイッチ / 半導体物性 / 2光子吸収 / 超高速光デバイス / 光非線形デバイス
研究概要

広波長域にて2光子吸収特性の偏光依存性を測定出来るよう,ポンプ・プローブ測定系を利用し,アクロマティックなλ/2位相板およびλ/4位相板を導入した測定系の構築を行った。これにより,波長域1200nm-1800nmにて2光の偏光状態を独立に変えられるようになった。試料の3次の非線形感受率テンソルχ(3)の各成分の測定精度をあげるために,この測定系を用いた1光束系にて,λ/4位相板を回転させることで入射光の偏光状態を円偏光から楕円偏光,直線偏光へと連続的に変化させて2光子吸収係数βを測定する方法を考案した。さらに,この方法とZ-scan法を組み合わせた測定方法を考案し実験を行った。測定結果は,考案した2光子吸収伝搬モデルから導出した光強度伝搬式を用いて解析を行い,χ(3)の各成分の虚部を求めた。試料はInP(001)基板を使用し,波長1640, 1700, 1800nmにて測定を行った。入射光には,波長可変フェムト秒レーザーを使用し,直径5μmφに集光して試料に入射した。これらの結果,今までは2桁の精度でしか得られていなかったχ(3)の各成分の虚部の値を,3桁の精度にて求めることができた。そして,このInPの(001)面での実験結果から求めたχ(3)の各値を使用し, (110)面および (111)面への入射時におけるβの偏光依存性を計算した。また実際に測定も行った。その結果,(110)面,(111)面のどちらの場合も,計算値と実験結果とは非常に良く一致した。このことは,本研究にて得られたχ(3)虚部の各値および偏光依存性の計算方法,および提案した2光子吸収伝搬モデルとその伝搬の解析式などが,全て適切であることを示している。さらに,導波路構造をドライエッチングにより作製し,2光子吸収特性の測定も行った。その結果,2光子吸収効率がバルクの時よりも増加することが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 2光子吸収下での半導体中の光伝搬シミュレーション2013

    • 著者名/発表者名
      李修平,坂東弘之,篠崎智文,大石真樹,松末俊夫
    • 学会等名
      COMSOL CONFERENCE TOKYO 2013
    • 発表場所
      秋葉原UDXビル,東京
    • 年月日
      20131206-20131206
  • [学会発表] 楕円偏光入射によるInPの非線形感受率テンソルc(3)の1光束測定2013

    • 著者名/発表者名
      原皓,坂東弘之,篠崎智文,大石真樹,松末俊夫
    • 学会等名
      第74回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      20130916-20130920
  • [学会発表] InP(1-10)面における2光による2光子吸収の偏光方向依存性2013

    • 著者名/発表者名
      大石真樹,坂東弘之,篠崎智文,佐山武尊,松末俊夫
    • 学会等名
      第74回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      20130916-20130920
  • [学会発表] InP(001)基盤の2光子吸収効率の集光位置依存性2013

    • 著者名/発表者名
      篠崎智文, 坂東弘之, 大石真樹, 原皓, 松末俊夫
    • 学会等名
      第74回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2013-09-16

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公開日: 2015-05-28  

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