構造中にカルボニル基を持つ生分解性高分子の化学発光(CL)挙動はポリエチレン(PE)等と同様の傾向を示すことより、構造中のカルボニル基はCLを呈さないことがわかった。低密度(LD)PE中に含まれるシラン架橋剤やチオビス系酸化防止剤は固有のCLを示さないが、エチレンプロピレンゴム(EPR)中に含まれるイオウ系酸化防止剤、ハロゲン系難燃剤、金属水酸化物、耐放射線性付与剤、イオントラッパー等はCLを呈することがわかった。さらに、EPRのCL挙動はLDPEや生分解性高分子とは異なり、これは、含まれる難燃剤によるものと思われる。以上より、CL測定は高分子材料の酸化評価法として有用な手法である。
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