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2011 年度 実施状況報告書

薄膜電解質を用いた固体酸化物型燃料電池の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23560376
研究機関鶴岡工業高等専門学校

研究代表者

内山 潔  鶴岡工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80403327)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード燃料電池 / 酸化物 / 薄膜 / エアロゾルデポジッション法
研究概要

固体酸化物形燃料電池(SOFC)は高効率の発電効率で知られるが,その動作温度が約1000℃と高く,そのことが普及の妨げになっている.動作温度の低減には固体電解質の薄膜化が最も有効であるが,そのためには多孔質基板上に緻密な電解質膜を形成しなくてはならず,その実現が困難であった.そこで本研究では高速のガス流に原料粉末を乗せて薄膜を形成するエアロゾルデポジッション(AD)法に着目し,課題の解決を図った.今年度は,まずレンタルしたAD装置を本研究室に導入し,成膜環境の構築を図ることを主たる目的とした. 2011年10月にAD法装置をリースし,本校に設置が終わった.その後,付帯工事などを行い,2012年より成膜を開始した.本研究では,電解質膜と酸化物電極膜(空気極)を一体化してAD法で形成する試みを行っている.その結果,多孔質ステンレス基板上に数ミクロン程度の酸化物薄膜の形成が確認された.しかし,その後詳細に分析を行ったところ,形成された膜は酸化物電極のみであり電解質膜の形成は行われなかったことがわかった.これは電解質原料の粉体の粒度が極めて小さく,基板上に着膜しなかったことが原因と考えられる.今後,原料粉末の最適化等を行い,早い時期での発電特性の確認を目指していく予定である.本結果は2011年12月に開催された日本MRS学術シンポジウムで発表された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該年度中に発電特性の確認を行う予定であったが,装置の導入に手間取り実験開始が遅れたこと,原料の粉末形状に最適化が必要であることなどが新たにわかり,電解質膜の形成に遅れが生じた.その結果,発電特性の確認までは至らなかった.しかし,今回の予備実験で解決するべき課題が明確化されたため,次年度では課題の早期解決と,さらなる特性の向上を目指す予定である.

今後の研究の推進方策

予備実験において,原料の粉末形状が大きく成膜結果に影響をおよぼすことが明らかになったことから,早期に課題の解決を図り,燃料電池特性の検証を行なっていく予定である.

次年度の研究費の使用計画

装置のリース代及び原料粉末形状の最適化のための各種原料の購入,及び即て装置を外部で行うためや学会発表等に関する出張費等に使用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Deposition of Oxide Films on Porous Substrates using Aerosol Deposition Method for Fuel Cell Applications2011

    • 著者名/発表者名
      内山潔,明渡純
    • 学会等名
      第21回日本MRS学術講演会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2011-12-19

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公開日: 2013-07-10  

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