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2011 年度 実施状況報告書

金属フリーシリコンクラスレート化合物の合成と熱電変換材料への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23560377
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

羽渕 仁恵  岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90270264)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードシリコンクラスレート / 熱電変換材料
研究概要

本研究は、半導体である金属フリーシリコン(Si)クラスレート化合物の合成プロセスを確立させ、その化合物の物性を測定し、熱電変換材料としての応用の可能性を見出すことを目的とする。 本研究では、クリプトン(Kr)等の希ガスを放電させ Si をスパッタすることで希ガス Si 化 合物を合成し、それをアニール処理することでクラスレート化を目指す。従来、半導体 Si クラス レートの合成は金属内包 Si クラスレート化合物をアニールして金属を取り除く方法がとられてい たが、金属を完全に除去できなかった。しかし本手法では金属を用いないため、純度の高い完全 に金属フリーの Si クラスレート化合物が薄膜として合成でき、その物性を評価できることが特長である。 平成23年度は、Si クラスレートの出発材料として、希ガス Si化合物の合成を行う環境を整えることを中心に行った。希ガスはクラスレートの結晶格子の間を通り抜けないもので、かご構造に収まる原子とし て Kr を用い基板温度を低温でも行えるマグネトロンスパッタ装置を構築した。装置は、高周波電力最大300W、ターゲット2インチの仕様である。今年度までに、スパッタリングにより、Kr混合のアモルファスシリコン薄膜が合成することを確認した。 今後は、成膜条件を変化させて合成し、EDX等の組成分析によりKr/Si比および不純物の酸素の混入について調べ、クラスレート化するのに適した薄膜を合成していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

装置の構築が遅れたが、主要な機能は完成している。成膜の条件がまだ十分見いだせていないので平成24年度は成膜条件を中心に研究を行っていく。

今後の研究の推進方策

希ガス Si化合物の合成法としてスパッタ法を用いるが、イオン打ち込みによる合成法なども試験する。もしスパッタ法より金属フリーシリコンクラスレート化の見込みがある方法があれば、その合成法を中心に実験を行うなど柔軟に推進していくき、金属フリーシリコンクラスレートの合成を優先して研究を行う。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度の予算の繰り越しは旅費が別の予算を使用したため、計上されなかったことが主な理由である。平成23年度は、スパッタ装置の関連の部品や実験の消耗品、学会・研究会の旅費、分析経費などに使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] SiおよびGeの希ガス混合薄膜の合成とそのクラスレート化2012

    • 著者名/発表者名
      奥村竜二,羽渕仁恵,生田智隆,飯田民夫,大橋史隆,伴 隆幸,久米徹二,野々村修一
    • 学会等名
      第59回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2012年3月17日
  • [学会発表] SiKr混合薄膜の合成とクラスレート化II2011

    • 著者名/発表者名
      羽渕仁恵,生田智隆,奥村竜二,飯田民夫,大橋史隆,伴 隆幸,野々村修一
    • 学会等名
      第73回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2011年9月2日

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公開日: 2013-07-10  

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