新材料及び新構造を用いた次世代MOS型トランジスタの性能を高精度に予測するために、量子論的ウィグナー・モンテカルロシミュレータ並びに原子論的バリスティックシミュレータを開発した。III-V族化合物半導体は、ソース・ドレイン間直接トンネリングによるリーク電流増大と低状態密度による電流駆動力低下の回避が必須であることを示した。グラフェンFETの性能予測では、グラフェンナノリボン構造が原理的に最も優れた性能を示した。ジャンクションレス・トランジスタは、チャネル/ゲート酸化膜界面でのラフネス散乱が軽減されるため、次世代の超微細集積デバイスとして有力であることを示した。
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