無線LAN、携帯電話を中心に、多値変調方式(QAM)が採用され、直交変復調器の変調精度(EVM)への要求が厳しくなり、1%以下が強く望まれる。 本研究では、ローカル(LO)信号の位相誤差、ならびに振幅誤差の影響を、複素信号で表現した。直交変調器の場合には、本来欲しい正周波数成分の複素LO信号に加えて、不要な負周波数成分が発生する。したがって、複素型の直交変調器構成と複素フィルタを組み合わせることで、不要なRF変調信号成分を抑圧する構成を提案した。加えて、新たなLO位相誤差補正回路を提案し、1%以下のEVMを実限可能とした。本変調器は1.2V電源電圧にて8.2mWの低消費電力動作が可能である。
|