研究課題
本年度は,本補助金による研究は最終年度であるため,最重要課題である携帯電話網の負荷低減法の考案と,提案手法の有効性評価を行った.以下,これらについて述べる.(1) 携帯電話網の負荷低減法車の速度変化が著しく変化する時のみ携帯電話から位置情報を送信することで,携帯電話網の負荷低減を図った.これにより,常時位置情報を送信する場合と比較して,本提案方式は97.5%の負荷低減という成果を示すことに成功した.(2) 本研究の有効性評価本研究では,携帯電話で取得できるコンテクスト情報(位置情報や周辺騒音情報)を用いて交通状況を推定する方法を議論した.この研究における解決すべき課題として,(1)携帯電話ユーザが乗車している車の種類を特定すること,(2)渋滞情報を定量的に提示すること,(3)コンテクスト情報を提供するユーザ数が不明あるいは少ない場合でも高精度の推定を実現すること,が挙げられる.(1)に関しては,車の加速パターンおよび周辺騒音情報に着目し,人工ニューラルネットワークによって判別する手法を提案した.実験によって必要情報を車種別に取得し判別を行ったところ,90%以上の精度で車の種類を特定することに成功した.(2)に関しては,ある道路区間において,車が占める空間密度と区間平均速度という2つの尺度を利用することを提案した.これによって,渋滞情報の定性的かつ定量的視覚化に成功した.(3)に関しては,遺伝的アルゴリズムによる推定パラメータの最適化と人工ニューラルネットワークによる推定精度の改善を提案した.これによって,既存技術に対する有効性を示した.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (12件)
Pervasive and Mobile Computing, Elsevier
巻: Vol.10, Part B ページ: 187-202
10.1016/j.pmcj.2012.07.008
Journal of Mobile Multimedia
巻: Vol.10 No.1-2 ページ: 30-42
Proceedings of the 8th South East Asia Technical University Consortium Symposium (SEATUC2014)
巻: Vol.1 ページ: OS02_33-OS02_36
Proceedings of the 8th South East Asia Technical University Consortium Symposium (SEATUC2014), Intensive Workshop
巻: Vol.1 ページ: 19-24
Journal of Science and Technology
巻: Vol.51, No.4B ページ: 254-263
Proceedings of IEEE International Workshop on Advanced Robotics and its Social Impact (ARSO2013)
巻: Vol.1 ページ: 63-69
Proceedings of the 19th Asia-Pacific Conference on Communications (APCC2013)
巻: Vol.1 ページ: 415-420