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2012 年度 実施状況報告書

符号を使ったダイバーシチ通信方式の特性とハードウエア試作

研究課題

研究課題/領域番号 23560480
研究機関長岡工業高等専門学校

研究代表者

太刀川 信一  長岡工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70155084)

キーワードスペクトル拡散通信方式 / 直接拡散方式 / 符号分割多元接続 / ダイバーシチ方式 / 符号ダイバーシチ / 拡散系列 / 2値系列 / 他局間干渉抑圧
研究概要

これからの無線・有線通信では、より多くユーザに安定した通信環境を整えていく必要があり、そのための符号分割多元接続(CDMA)の特徴を生かした新たなダイバーシチ方式を提案、実現する。符号ダイバーシチ方式は、一局にいくつかの系列を割り当て、その合成系列に情報を負荷して送信し、受信機ではそれらとの相関をとり、ダイバーシチ枝として重み係数を乗じて加算し復調する。考え方はシンプルであるが、符号系列の設計、ダイバーシチの重み係数の設定は解析上、学術的にも興味深い。
本年度は、昨年度考案したディジタルディジタル(DD)系列、すなわち、符号ダイバーシチの要素となる各系列を2値のディジタル系列で構成し、それらの合成である拡散系列もまた2値ディジタル系列となる系列について、さらに、理論的な考察を加え、その干渉除去の改善効果をコンピュータシミュレーションによりビット誤り率で評価した。また、本研究費で購入した電波強度測定用のスペクトルアナライザにより、室内での電波伝搬の状況を観測し、他局間干渉の大きさの分布を調査、それに基づいて、符号ダイバーシチを用いた場合の通信品質改善に関する有効性を示した。さらに、ハードウエア試作実験として、昨年度の試作に加えて、直交ゴールド系列を用いた直接拡散/スペクトル拡散(DS/SS)通信方式の送受信機と、本提案のDD系列によるDS/SS通信方式の送受信機の試作を行った。まだ、完成に至っていないので、今後引き続いて進める。いくつかの学会において、これらの成果の研究発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度考案したディジタルディジタル(DD)系列の考察や特性評価が進んでいる。また、購入したスペクトルアナライザにより、電波伝搬の観測と干渉量の評価が行えた。さらに、ハードウエア試作実験として、直交ゴールド系列と、本提案のDD系列によるDS/SS通信方式の送受信機の試作が進んでいる。

今後の研究の推進方策

提案したディジタルディジタル(DD)系列の特性評価をさらに進める。新しい拡散系列や干渉除去方式についても検討を進める。電波伝搬の観測をさらに進める。ハードウエア試作を進めて、符号ダイバーシチ方式の評価を実験的に行う。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度の残額と平成25年度研究費とを合わせて、ハードウエア試作のための消耗部品、ならび、研究発表のための参加費、旅費として使用する計画である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] A Novel Spreading Sequence and its Performances for Code-Diversity in DS/CDMA Communication Systems2012

    • 著者名/発表者名
      Hayato NOGUCHI , Shin'ichi TACHIKAWA
    • 雑誌名

      The 2012 International Symposium on Information Theory and its Applications (ISITA2012), Honolulu, Hawaii, USA, Oct. 28-31, 2012

      巻: 1 ページ: pp.347-351

    • 査読あり
  • [学会発表] 室内における無線LAN電力分布測定と他局間干渉量の検討

    • 著者名/発表者名
      関口湊,野口隼人、太刀川信一
    • 学会等名
      平成24年度電子情報通信学会信越支部大会, 3A-4, p.43
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県)
  • [学会発表] DD系列を用いたDS/CDMA符号ダイバーシチ方式の検討

    • 著者名/発表者名
      野口隼人、太刀川信一
    • 学会等名
      平成24年度電子情報通信学会信越支部大会, 3B-1, p.45
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県)
  • [学会発表] DS/CDMA符号ダイバーシチ方式のハードウエア試作とその検討

    • 著者名/発表者名
      小泉悠介、桒原俊介、野口隼人、太刀川信一
    • 学会等名
      平成24年度電子情報通信学会信越支部大会, 3B-2, p.46
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県)
  • [学会発表] DD系列によるDS/CDMA符号ダイバーシチ方式の試作

    • 著者名/発表者名
      桒原俊介、小泉悠介、野口隼人、太刀川信一
    • 学会等名
      平成24年度(第22回)電気学会東京支部新潟支所研究発表会, III-02, p.32
    • 発表場所
      長岡技術科学大学(新潟県)

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公開日: 2014-07-24  

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