生体組織の硬さを生体外部から非侵襲的に定量評価できれば、癌や肝硬変など組織弾性が変化する疾病のステージ評価や予後の改善に重要な役割を果たす。しかしずり弾性波は生体組織中を反射、屈折を繰り返しながら複雑に伝播していくので空間分解能や推定精度の低下させる要因となる。 本研究ではずり弾性波源を含めた計測システムの高精度化を行い、局所伝播速度推定法を新規に開発し、速度の周波数依存性や異方性の情報等、本手法を用いることにより初めて可能になるずり弾性波速度分布推定法を提案した。また、その有効性を寒天ファントム実験で明らかにし、in-vivo実験により臨床応用への可能性を示唆した。
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