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2014 年度 実績報告書

誤差1度以内を目指した脳内深部温度無侵襲計測用マイクロ波ラジオメータシステム

研究課題

研究課題/領域番号 23560502
研究機関静岡大学

研究代表者

杉浦 敏文  静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (20135239)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード低体温療法 / 脳 / 無侵襲計測 / マイクロ波 / ラジオメータ / 深部温度 / 精度
研究実績の概要

本研究は、低体温療法での使用を念頭にした、新生児脳内深部温度無侵襲測定用5周波マイクロ波ラジオメータ装置と関連するアルゴリズムの開発、である。本方法は、生体組織から自然に発生している熱輻射雑音電力を補足しそれを脳内温度分布として再構成するものであり、基本的に雑音を測定する為、測定中の環境雑音電力や装置自体から発生する熱雑音電力に埋もれた雑音電力を測定することになる。したがって、測定中の外来雑音やシステム全体の温度安定性を維持すること等が重要になり、現在までにさまざまな対策を施して来た。新生児の脳中心部を頭部表面から5 cmと仮定すると、研究開始時点の本装置の性能は正確度(accuracy)は約2 ℃、測定の信頼区間に関係する分解能(presicion)は約0.5 ℃であった。後者は臨床現場の要求を満たしているが、前者は誤差がまだ満たしていない。また、この誤差の原因の一つとして測定中にアンテナ開口面に付着する循環冷却水中の微小気泡が疑われていた。
そこで、今年度はその対策として気泡除去装置を新たに導入すると共にアンテナケーブル、システム全体の熱絶縁対策、電磁雑音対策等をすすめた結果、表面から5 cmの位置における測定誤差は約0.5 ℃、分解能は約1.3 ℃であった。臨床現場からの要求は両方ともに1 ℃以内であるので、本研究の結果、ほぼその要求を満たすことができたと考えている。
今後の課題は回路を集積化することでより小さな装置を製作することである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 新生児脳深部温度測定用5周波マイクロ波ラジオメータの測定精度向上 ―温度ファントム測定実験―2014

    • 著者名/発表者名
      杉浦敏文、水品静夫、水谷陽子、平田 寿
    • 雑誌名

      信学技法

      巻: 信学技法、MBE2014-77 ページ: 17-20

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] 5周波マイクロ波ラジオメータシステムによる脳内深部温度推定精度2014

    • 著者名/発表者名
      杉浦敏文、水品静夫、水谷陽子、平田 寿
    • 学会等名
      統計数理研究所 非侵襲生体信号の解析・モデル化技術とその周辺2研究会
    • 発表場所
      統計数理研究所(東京)
    • 年月日
      2014-12-06

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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