研究課題
主にオゾン生成用として使用される放電電極に、高電圧を印加して大気圧プラズマを発生させた。光波マイクロホンからの出力信号及び電極部に、正弦波(7 kVpp、10 kHz)の電圧を印加して、発生した電圧、電流波形をデジタル・オシロスコープで記録し、高速フーリエ変換(FFT)解析を行い、周波数成分を調べた。電圧波形には、基本周波数(10 kHz)のみ、電流波形の周波数成分は、基本周波数と2倍の周波数成分(20 kHz)が含まれていた。光波マイクロホンで計測した放電音には基本周波数から、20倍の周波数成分(200 kHz)まで幅広く含まれ、2倍の周波数成分の強度が最も強かった。比較のために用いたコンデンサマイクロホンでも同様の傾向が見られたが、性能限界値の100 kHzまでしか検出されず、光波マイクロホンの優位性が確認できた。さらに、雰囲気ガス(He、Ar、N2)を変え、放電状態を変えることで、音波の周波数成分の変化や強度を調べた。電極部に正弦波(5 kVpp、35 kHz)の電圧を印加して、雰囲気ガスをHe(分子量:4.02)、N2(分子量:28.0134)やAr(分子量:39.948)に変えた場合について、実験を行った結果、雰囲気ガスの分子量が大きくなるほど、放電音が大きくなった。さらに、生成されたプラズマの2次元放電音場を、光波マイクロホンとCT(Computed Tomography)技術を組み合わせた装置(光波マイクロホン―CT)で計測した。強い音の領域は、何れも上部電極の周辺に位置しており、Ar 雰囲気の場合、N2雰囲気中よりも強い音が発生している様子を可視化する事ができた。最終年度は、光波マイクロホンの小型化や安定性向上のために、光ファイバーを用いた光波マイクロホン・システムの開発を進め、音を検出する事ができた。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (3件)
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