研究課題/領域番号 |
23560528
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
太田 快人 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30160518)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | モデリング / 制御システム / システム同定 |
研究概要 |
申請者が提唱しているシステム変換を用いた連続時間システム同定の方法について,部分空間法の再帰的方法と結びつけるときの数値的な問題を検討した.まず部分空間同定法としてMOESP型に再帰的方法が適用できることはすでに示していたが,今回,閉ループ同定法に用いることのできるPBSID法にも適用可能なことを実験的に示した.また閉ループ同定にシステム変換を用いようとすれば,不安定系の変換公式が必要となるが,それを理論的に示すことができた.PBSID法に再帰的同定方法を用いた場合の理論的な考察は,継続中である.次にシステム変換を定義するラゲール基底由来のコンパクト支持基底関数を,お互いに直交するように選べるかについて検討した.いくつかの例では,直交性を確保できるが,一般的な理論にはまだなっていない.最後に,物理法則が利用できる場合のパラメータ依存線形システムのグレイボックス同定を考察した.これは,当初想定していたマス・バネ・ダンパー系の同定問題とは異なるものであるが,物理法則を利用することで,少ない動作点での同定結果からパラメータ依存線形システムの同定ができることを実験的に明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で挙げた目標のうち,グレイボックス同定については,当初の設定課題に解答を得ていない.しかしグレイボックス同定については,計画とは異なる手法に関して考察が進んいる.またミラノ工科大学への訪問は実現しており,そこでの共同研究は成果を得ている.以上を考慮すると,上記の評価になる.
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今後の研究の推進方策 |
再帰的部分空間法に関する理論的考察を継続する.特に,平成23年度に解明できなかったPBSID法を用いた場合の,同定結果の一致性など,理論的な裏付けを考察する.またコンパクト区間に支持された基底関数の性質についても解明したい.
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は,主に理論的な検討を進めるために,国内外の大学訪問等,他研究者との交流を通して研究をすすめていく計画である.研究費の主要な使途は,旅費になり,それに加えて若干の図書費を使用する予定である.
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