これまで本研究課題の目的に沿って、システム変換による連続時間システム同定法ならびにグレイボックス同定法について研究を行ってきた。システム変換による方法を閉ループ同定法に用いるなどの適用範囲の拡大を理論的ならびに数値実験的に示しとともに、教育用制御実験器具を用いて実験的にグレイボックス同定法の適用可能性を示すことに成功している。 最終年度は、今後の課題を整理するために、大学のみならず産業界を含めて国内外の研究者と提案同定法についての議論を行った。具体的には、国内外産業界の研究者を集めたパワートレインキャリブレーションカンファレンスにおける招待講演、オランダアイントホーフェン工科大学での討論、計測自動制御学会関西支部での特別講演を、本研究課題の成果に基づいて行い、多くの研究者からのコメントを受けて、今後の研究の方向性を整理することができた。
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