研究課題
平成25年度は統計学習による信号分離手法の新たな改良法を着想し、証明には成功したものの、シミュレーションがうまく進展せず停滞が続いた。これについては現在も継続して検討中である。一方、前年度から水平2リンクのSICE DD アームをモデルとしてフィードバック誤差学習の有効性を検証する計算機実験に取り組んできたが、今年度は既存の忘却係数つき単一モデル学習則と、Just-in-timeモデリング/制御の発想を元にした多重モデル学習則の双方をMATLAB simulinkに実装した。この両者について性能を比較した所、単一モデル学習則は精度の面では勝るものの、アームの動作領域が大きくなる等の厳しい条件下では学習が発散してしまうことが判明した。一方、多重モデル学習則はある程度まで大きな動作領域でも成功することを確かめた。もともと単一モデルは非線形かつ未知の制御対象に線形の学習制御を近傍においてのみ適用するという挑戦的な設定で行っているので条件によって不可となるのは当然であり、両者は条件によって使い分けるのが妥当であるとの結論に至った。一方、多重モデル学習則の精度が不十分という点は、モデルに対応する学習用フィルタバンクをさらに増やせば理論上は解決できるが、計算量が大幅に増すため実用的ではない。むしろ限られたモデル数の下で線形補間によって精度を向上させるという着想を得たので、次年度はこの方法を検討する予定である。
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システム制御情報学会論文誌
巻: 27 ページ: 印刷中
IFAC International Workshop on Adaptation and Learning in Control and Signal Processing
巻: Proceedings ページ: 239-244
SICE Annual Conference
巻: Proceedings ページ: 505-510
The 45th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Application
巻: Proceedings ページ: 161-162