研究課題/領域番号 |
23560540
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
島田 明 芝浦工業大学, デザイン工学部, 教授 (50554218)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際情報交流 |
研究概要 |
車輪型倒立振子ロボットのモデルベースシステム開発を成功すべく、初年度の研究を実施した。平成23年度に行う予定の主な研究内容は、厳密なモデリングと新規プラットフォームの第一次の開発であった。本研究で扱うモデリングは、運動方程式や制御アルゴリズムを表現する物理的なモデルとUMLまたはSySMLを用いるシステムモデルの双方を作成することを意味する。前者は平成23年、後者は平成24年に主に扱うこととしたが、両者共にある程度同時進行せざるを得なかった。物理的なモデリングについては、物理的な拘束条件を考慮したモデリングに関する調査を行った。システムモデルについては車輪型倒立振子ロボットのSySMLモデルを作成すると共に、その物理的な部分を制御系設計支援ソフトMATLAB/Simulinkを用いたモデルとどう対応づけるべきかを明らかにした。さらに、同ロボットの障害物回避制御法についての検討と提案を行った。また、同ロボットが物体を運搬する場合のパラメータ変動に際し、安定かつロバストな制御性能を維持することを意図した適応外乱オブザーバに関する基礎的な設計法を提案中である。新規プラットホーム開発については、はじめから積載重量が大きいものの開発を実現することはせず、情報処理機能の確保に重きを置くことを優先し、マルチCPUによる制御システムの実現を目指してハードウェア設計を行った。また、小型のヒューマノイドロボットを購入し、ロボットの上半身部分の調査及び検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
モデリングについては、システムモデリングについて先行して成果を出しているもの、物理的なモデリングについては3次元でのモデリングについては進展していない。但し、適応機能等の先進的な制御法について成果がでつつある。 新規プラットホーム開発については、CPUを含めた回路系がほぼ出来上がっている他、ベースとなる機械機構は確保されているが、システムとして組み上がった状況には至っていない。要素毎に評価実験を行い、慣性をめざしている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
1)新規プラットホームの完成を優先させ、同プラットホームでの移動制御機能を確立する。2)環境認識機能の立ち上げを行い、次いで、安全装置の仕様についても吟味する。3)モデリングについて、その都度、見直しを行い、同ロボット開発技法そのものの開発にも実施する。4)国際会議等に積極的に参加し、有益な情報を得ると共に、研究成果を逐次公開していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
説明:H23年度は、計画当初に、プラットホームとして大がかりなロボット機構開発を想定していたが、基本的な調査研究を行う必要から小規模な機器の購入を行う結果となった。そのため、予算の使い残しが生じ、H24年度に回すこととなった。1)ステレオアクティブカメラ リアルタイム画像認識モジュール同社カメラ,ケーブル等を含む または, 相当品。(1 セット×300 千円)2) 多自由度倒立振子実験装置。(1 セット×300 千円)3)スキャナ式レンジセンサ(測域センサ)北陽電機製,または相当品(1 セット×200 千円))等を購入。4)国際会議等への参加費 を予定。
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