研究課題/領域番号 |
23560551
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
矢吹 信喜 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50312434)
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キーワード | 国際情報交換 |
研究概要 |
本研究では,橋梁の維持管理を行うための3次元プロダクトモデルIFC-BRIDGE-RWを,既存のIFC-BRIDGEをベースにして構築した.これにより,複雑過ぎるIFC-BRIDGEのモデルの中で維持管理に不要なものを削除し,一方,維持管理に必要なのに,元々のIFC-BRIDGEに含まれていなかったオブジェクトを新たに加えることにより,表現できるようにした. さらに,時間軸を設けて,4次元化を図った.従来は,補修や補強,あるいは改造等を実施した際,2次元の図面を複数見比べないと,工事の内容が把握できなかったが,本研究成果により,容易に効率的に把握できるようになった. 開発した4次元プロダクトモデルを,鉄筋コンクリートの桁橋に適用させ,点検データのモデルへの紐付け,改修工事のモデル化を実施することにより,モデルの実証試験を行った.これにより,維持管理用プロダクトモデルが十分に利用可能であることを示すことができた. 本研究の成果を,中国ウーハンで開催された国際会議ITC2012に論文投稿し,発表を実施したところ,聴衆から高い関心を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に問題なく順調に進んでいるから.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は,維持管理を対象とした場合の,プロダクトモデルの詳細度の最適化を図る研究を実施する.昨年度,開発したプロダクトモデルIFC-BRIDGE-RWの詳細度を,より詳細な方に振ったモデルと簡略化したモデルをいくつか作成し,各々を用いて,点検,補修工事などのシナリオを適用させた際,どのような問題が生じるかを検討するとともに,モデル作成に係る時間や労力等を測ることによって,費用対効果を検討する. 今年度は,最終年度であるので,研究のまとめを実施する.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究打合せや論文発表のための出張旅費,論文投稿料,国際会議の論文登録料などに使用する予定である.
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