研究課題/領域番号 |
23560555
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
梅村 靖弘 日本大学, 理工学部, 教授 (70246825)
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研究分担者 |
小泉 公志郎 日本大学, 理工学部, 講師 (10312042)
佐藤 正己 日本大学, 理工学部, 助手 (50580164)
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キーワード | コンクリート / フライアッシュ / シリカフューム / 圧縮強度 / 水結合材比 / 水和反応 / ポゾラン反応 / ケイ酸カルシウム水和物 |
研究概要 |
フライアッシュ(FA)を混和したセメントを蒸気養生した場合の養生工程における前置時間,昇温時間,最高温度継続時間,降温時間が圧縮強度と水和反応およびケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)とC-S-Hのケイ酸鎖の重合度に及ぼす影響について検証した。C3S とC2S およびFA の水和反応率とC-S-H 生成量は,前置時間,昇温時間,最高温度継続時間,降温時間の各々を短縮では減少しなかった。C2S 反応率は,最高温度継続時間,降温時間の短縮では材齢7日以降に増進し,C-S-H 生成量は,最高温度継続時間と降温時間の短縮で材齢28 日以降,若干増加した。C-S-H のケイ酸鎖の重合度は,昇温速度の増加で進行し,最高温度継続時間と降温時間の短縮で遅延することが認められた。圧縮強度とC-S-H のケイ酸鎖の平均重合度構成比の変化率には,強い相関関係が認められた。 シリカフューム(SF)を混和したセメントにおいて,水結合材比(W/B)およびSF の添加量が圧縮強度,セメントおよびシリカフュームの水和反応の進行,C-S-H のケイ酸鎖長分布に与える影響を検証した。その結果, 圧縮強度は,W/B の低下により増加し,さらに,SFの添加により増加する。SF の添加効果はW/B が小さく材齢が長期になるほど大きくなった。C2S,SF の水和反応は,W/B=22%,30%では,材齢365 日まで反応が進行したが,W/B=15%では材齢91日以降反応が停滞した。C-S-H の生成量は,材齢365 日ではW/B の影響,SFの添加量の影響は小さく,C2S の反応率の影響が大きかった。C-S-H のケイ酸鎖の平均重合度構成比の変化率は,SFの添加,W/B の上昇に伴い増加した。圧縮強度とC-S-H のケイ酸鎖の平均重合度構成比の変化率には,強い相関関係が認められた。
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