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2011 年度 実施状況報告書

線状施設の地震時システムリスク解析とGISパノラマ鳥瞰図法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23560579
研究機関東京都市大学

研究代表者

吉川 弘道  東京都市大学, 工学部, 教授 (10220609)

研究分担者 中村 孝明  東京都市大学, 工学部, 客員教授 (60424777)
丸山 收  東京都市大学, 工学部, 教授 (50209699)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード地震防災 / リスク転嫁
研究概要

本研究は,道路施設/鉄道路線のような線状施設を対象とし,これらをシステムリスクとして取扱うものである.このような線状リスクは,物的損失については総和則にて算定されるが(従来の単体リスクの延長線上),機能停止期間の場合、直列モデルにはMax演算、並列モデルには Min演算を適用する. 前者の物的損失は多くの報告例があるが,後者の機能停止期間については国内外にて先例が少なく,複数施設の相関関係を考慮した研究が独自の研究主題である.さらに,地震リスクに関するパノラマ鳥瞰図法は,GIS/地理空間情報の新しい用途を開拓するものであり,地震工学の新しい側面を提案するものである. 本年度は,Step1として,地震時システムリスクの解析理論の構築と解析プログラムの開発を実施した.このため,先ず,以下のように,骨格理論と関連理論/既往理論を整理/定式化した.「骨格理論:施設群の損傷確率理論とシステム信頼性理論に基づく機能停止理論/物的損失理論」「関連理論:複数震源モデルによる地震動評価,Fragility関数による構成施設の脆弱性評価」「解析プログラム:エクセル/マクロ機能を解析手段とし,膨大な震源情報の高速アクセスを具備した解析プログラム」を作成した. 上記の解析プログムラ(プロトタイプ)を用いて,単純な線状モデルの地震時システムリスク解析を実行した(上記の機能停止に関するリスクを主としている).これにより,復旧曲線(T曲線,D曲線),地震リスク曲線,ボトルネック指標を出力データとして得た.なお,次年度(平成24年度)にて予定していた (主要リスク指標に関するGISパノラマ鳥瞰図法については,簡単な地震震源の表げに関して2事例を実施した(このため,GISソフトを購入した).

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の申請書のとおりにて,step1が完了しており,予定通りと言える.ただし,解析プログムラについては若干の改良点があり,次年度にて再検討する予定です.

今後の研究の推進方策

次年度(平成24年度)では,次の Step2と Step3の同時並行にて実施する予定です.Step2:土木系線状施設に関する事例シミュレーション・ 土木系施設のうち,線状施設として,道路/鉄道路線,浄水処理場など4事例を抽出して,直列モデル/並列モデルの組合せモデルとする.これらを,step1の成果である解析プログラムにより解析する.これにより,提案手法の実効性を検証するものである.Step3:主要リスク指標に関するGISパノラマ鳥瞰図法の開発・対象施設が数10km~数100kmに及ぶ線状施設を取扱うものであり,地震リスクをパノラマ状に広域鳥瞰図法として表示することを試みる.特に,時間的な変化と視点の変化を連続的に表示する動的手法を開発/試作することを予定している.

次年度の研究費の使用計画

次年度予算については,申請時の内容とほぼ同様のものと考えています.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] コンクリート構造物の地震リスク曲線とNEL/PML評価 -基本理論と応用事例の紹介-2012

    • 著者名/発表者名
      吉川弘道、中村孝明、大滝健
    • 雑誌名

      コンクリート工学/テクニカルレポート,日本コンクリート工学会

      巻: Vol.50 No.3 ページ: 261-268

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リスクファイナンスのための線状施設の地震リスク評価2011

    • 著者名/発表者名
      吉川弘道、矢代晴実、大滝健
    • 雑誌名

      土木学会論文集F6(安全問題)

      巻: Vol.67,No.2 ページ: 14-26

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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