研究課題
【最終年度に実施した研究の成果】多チャンネル光検出器を用いてコンクリート表面を2次元で計測しコンクリート表面の弾性波伝搬の可視化する基礎実験を行った。コンクリート表面の代わりにピエゾアクチュエーターを設置し、そこに検出用レーザーを面状に照射した。その像をダイナミックホログラムと多チャンネル検出器に像転送してピエゾアクチュエーターの振動を検出する方法を用いた。ピエゾアクチュエーター表面の半分を紙で覆い、他の半分を振動させて計測を行った。右半分にレーザーを照射した実験ではレーザー照射した部分が計測出来ており、その他のチャンネルは計測できなかった。この結果よりピエゾアクチュエーター表面の振動を2次元で計測できていることを確認した。【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】コンクリートのような表面状態が均一でない試験体からの反射光はスペックル状になっている。これに伴う位相分布の乱れはフォトリフラクティブ型干渉計を用いることにより解決できる。しかし、依然として空間的な強度分布は存在し、シグナル/ノイズ比(S/N比)が空間的に違う。そこで、多チャンネル光検出器を用いて信号光を空間的に分割し、感度の低いチャンネルを除去するなどの処理を行い、S/N比の向上を図った。衝撃波励起用レーザーとして炭酸ガスレーザーを2台用いた。エネルギーは合計約7Jである。このパルスを模擬ひび割れを有するコンクリート表面に照射して表面に振動を励起させて信号を検出した。検出用レーザーはNd:YVOレーザーを用いた。レーザー干渉計装置には、フォトリフラクティブ結晶、光検出器には多チャンネル光検出器を用いた。16チャンネルのマルチ検出器を用いた。この結果、シングル検出と比べてマルチ検出では1.9倍のシグナル/ノイズ比の向上があった。また、最終年度には上述の2次元表面振動計測実験を行った。
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Proceedings of the first international conference on civil and building engineering informatics
巻: ICCBEI 2013 ページ: 515-520