ラングミュア循環流のような3次元性が大きい流れとガス輸送の関係性に関する解明はほとんど進展していないのが現状である.そこで本研究は計画期間内に,高精度な流体計測技術を駆使して次の内容を鋭意研究した. 1)高精度ステレオPIVを開発して,時空間的に変化する自由水面境界も含めた全水深領域における流速成分の3次元構造を計測し,組織渦,ストークスドリフト,縦渦構造を定量評価することで循環流の発生特性を解明した.2)DO計測より溶存ガスの時間変化を詳細に調べた.実験データより循環流による運動量の集積・発散の影響を解明した.特にセルの形成パターンによるガス分布の偏在やガス交換速度への寄与を明らかにした.
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