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2013 年度 実績報告書

ADCPを用いた洪水流況,河床速度,浮遊砂量の同時計測技術の開発と実洪水への適用

研究課題

研究課題/領域番号 23560614
研究機関高知工業高等専門学校

研究代表者

岡田 将治  高知工業高等専門学校, 環境都市デザイン工学科, 准教授 (80346519)

キーワードADCP / 洪水流量モニタリング技術 / 掃流砂量モニタリング技術 / 浮遊砂量モニタリング技術
研究概要

本研究では,洪水時における流況と土砂動態のモニタリング技術の高度化を目的として,ADCP(超音波ドップラー流速計)とRTK-GPSを用いた掃流砂量およびADCPの反射強度を用いた浮遊砂量推定技術を提案し,実洪水に適用することにより,その有効性について検証した.
最終年度までに,洪水時において流況と掃流砂速度,ウォッシュロードが卓越する条件における浮遊砂量の計測が可能であることを確認した.また,ADCPで計測した流量と推定した浮遊砂量の関係は,全国一級河川の観測結果の範囲内にあり,本手法が概ね妥当であることがわかった.
さらに,最終年度には,Bagnold型の掃流砂量式で得られた掃流砂量手法を提案し,一般に用いられている芦田・道上の式で求めた値に比べて4倍程度大きくなることを明らかにした.二次元河床変動解析手法では河床砂が活発に移動する場合の摩擦速度が実測鉛直流速分布から推定される値に比べて過小評価されることを示した.
また,浮遊砂量の鉛直分布を計測するための水中採水器の改良を行い,肱川の洪水に適用した結果,水深約5m,水深平均流速2.3m/sの流況において,水面下3mまでの採水を行い,浮遊砂量の推定精度を向上させるための検証データを得ることができた.
最後に,ADCPを用いた移動観測における流量と掃流砂量の実用的な観測手法の構築を目的として,四万十川,仁淀川および肱川で実施した定点観測と曳航観測による水深平均流速,掃流砂速度および摩擦速度のデータについて,変動係数CVを指標とした計測精度評価を行った.その結果,流量と掃流砂量の同時計測のためには,定点観測と横断移動観測を組み合わせ,各計測値の変動係数CVをリアルタイムでモニタリングしながら,計測時間を最小限に留め,計測地点数を多くする手法が実用的であることを示した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] ADCPとRTK-GPS搭載橋上操作艇を用いた定点・曳航観測から得られた水深平均流速,摩擦速度および掃流砂速度の考察2014

    • 著者名/発表者名
      岡田将治,竹内慈永,和泉征良,萬矢敦啓,橘田隆史
    • 雑誌名

      土木学会河川技術論文集

      巻: 20 ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ADCPとRTK-GPSの実測データに基づく掃流砂量推定手法の考察2014

    • 著者名/発表者名
      岡田将治,和泉征良,竹内慈永,萬矢敦啓,橘田隆史
    • 雑誌名

      土木学会論文集B1(水工学)

      巻: 70,No.4 ページ: 631-636

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ADCPの反射強度による洪水中の浮遊砂量推定と水中採水による浮遊砂濃度の鉛直分布計測2014

    • 著者名/発表者名
      岡田将治,萬矢敦啓,橘田隆史
    • 雑誌名

      河川流量観測の新時代

      巻: 4 ページ: 10-16

  • [雑誌論文] ADCPとRTK-GPSを搭載した橋上操作艇を用いた四万十川における洪水流況と掃流砂速度の同時計測2013

    • 著者名/発表者名
      岡田将治
    • 雑誌名

      日本流体力学会,ながれ

      巻: 32,第5号 ページ: 353-358

  • [学会発表] ADCPとRTK-GPS搭載橋上操作艇を用いた定点・曳航観測から得られた水深平均流速,摩擦速度および掃流砂速度の考察2014

    • 著者名/発表者名
      竹内慈永
    • 学会等名
      土木学会河川シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      20140605-20140606
  • [学会発表] ADCPとRTK-GPSの実測データに基づく掃流砂量推定手法の考察2014

    • 著者名/発表者名
      和泉征良
    • 学会等名
      土木学会水工学講演会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      20140304-20140306
  • [学会発表] Simultaneous Measuring of Flood Flow and Bed-load Velocity using ADCP and RTK-GPS2013

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi J.
    • 学会等名
      International Symposium on Technology for Sustainability(ISTS) 2013
    • 発表場所
      香港
    • 年月日
      20131120-20131122

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公開日: 2015-05-28  

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