研究課題/領域番号 |
23560628
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
徳永 幸之 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (40180137)
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研究分担者 |
佐々木 公明 尚絅学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10007148)
風見 正三 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (00510645)
物部 寛太郎 宮城大学, 事業構想学部, 助教 (90448621)
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キーワード | 地域公共交通計画 / 生活満足度 / 計画支援システム |
研究概要 |
本研究は,①生活行動の実態把握と生活行動モデル・潜在能力計測モデルの構築,②地域情報のデータベース化と地域変化予測モデルの構築,③地域主体による組織化と合意形成の3つから構成されている。 ①の生活行動の実態把握と生活行動モデル・潜在能力計測モデルの構築に関しては,前年度までに分析した栗原市,利府町に続き,登米市において満足度を指標とした潜在能力計測モデルの構築を行い,交通弱者において公共交通サーヒス水準や送迎環境といった要因が満足度に大きな影響を与えることを確認した。また,仙台市鶴ヶ谷地区のデータを用いて,免許の保有履歴等を用いて交通弱者の再定義を行った。その結果,過去に車を自由に利用できたが,今は制約がある人の満足度が低く,交通弱者の中でも行動や満足度に違いがあることが明らかになった。 ②の地域情報のデータベース化に関しては,東日本大震災で津波被害の大きかった山元町において,年齢構成,免許保有状況など住民の属性やバスサービス情報,主要施設などの地域情報を収集・整理し,GIS上にデータベース化したものを可視化し,バス路線再編作業の支援を行った。将来予測については,復興計画の推進に不確定要素が多いことなどがあり,現状把握に留まっている。 ③の地域主体の組織化については,まず地域主体の把握を行っている段階であるが,震災の影響もあり,作業は遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東日本大震災の影響で,研究計画全般に様々な影響が出ている。 ②の地域情報のデータベース化と地域変化予測モデルの構築については,対象地域を震災復興支援も兼ねて山元町としたが,復興計画の推進に不確定要素が多いことなどがあり,将来予測より刻々と変化する状況に応じて素早く再編を行うための支援システムという位置づけに変更して,支援システムの構築を進めている。 ③の地域主体による組織化と合意形成についても,他の復興計画との関係を見ながら,対象地域の変更も含めて次年度において慎重に検討を進めて行く予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は,①の生活行動モデル・潜在能力計測モデルに関して,これまでの地域別に行った分析だけでなく,地域を統合し,今年度再定義した交通弱者の分類による分析を行うことで,地域条件や個人属性の影響をより明確にすることを試みる。 ②の地域情報のデータベース化と地域変化予測モデルの構築に関しては,GIS上にデータベース化された情報等から,公共交通再編計画の策定支援情報を効率的に提示するプロセスを構築していくとともに,再編の成果を分析するシステムも構築する。 ③の地域資源については,南三陸町も対象に加え,地域資源の抽出と地域主体の組織化について実行していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
複数地域で調査項目を微修正しながら実施したデータを統合するための作業が遅れており,地域統合分析は次年度実行することとなった。また,地域資源の抽出と地域主体の組織化については,東日本大震災からの復旧支援を優先し,本研究が対象とする部分の議論は復興状況をみながら進めて行かざるを得ず,進展していなかった。 アンケート調査及び実態調査については,実施済みであるが,複数地域で調査項目を微修正しながら実施したデータを統合するための作業及び分析作業のための謝金を使用する。 地域資源の抽出と地域主体の組織化については,現地調査旅費が必要になる。 また,研究成果発表のための旅費を使用する。
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