従来の排水促進酸化処理法は初期設備投資が大きい,薬剤管理コストが高いといった欠点があった。そこで本研究では排水中の塩化物イオンを触媒的に有効利用する新規促進酸化処理法(電解Fenton型処理法,電解次亜-過酸化水素処理法)を開発した。 電解Fenton型処理法では電流密度や流速などの運転操作因子の影響を評価するとともに,最終的に生成する鉄汚泥の再利用性を検討し,薬剤コストを大幅に低減した促進酸化処理法を確立することができた。 電解次亜-過酸化水素処理法では塩化物イオン源として海水の利用可能性を検討し,中性付近で運転可能で汚泥生成がない促進酸化処理法として有効に機能することを明らかにした。
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