2007年中越沖地震では、柱のせん断破壊により中破となったRC造学校建物があった。ところが、これらの柱は現在の評価式を用いると曲げ破壊と評価されてしまう。 RC造柱部材では、上階の柱部材の主筋が上階の柱部材まで延長されることがある。これらの鉄筋端部で降伏する場合で、曲げひび割れが斜め50度程度に進展した部材で変形能が低下すること、定着延長筋の端部が降伏位置の場合、又は腰壁を有する場合曲げ強度が低下することがわかった。 被災した建物を対象として定着延長筋の有無による柱の性能の違いを考慮した地震応答解析を実施した。定着延長筋を考慮したものが最も実被災度に近くなることがわかった。
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