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2013 年度 実績報告書

円筒タンクにおける流体と容器の大変形連成場の数値解析と基本応答の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23560677
研究機関鹿児島大学

研究代表者

皆川 洋一  鹿児島大学, 理工学研究科, 特任教授 (30128459)

キーワードポテンシャル流体と容器 / 大変形場の連成問題 / 円筒タンクの非線形振動応答 / 分数調波振動の分岐 / 1/2分数調波振動応答 / 1/3分数調波振動応答 / 和型の分数調波振動応答 / 円筒タンクの動座屈応答
研究概要

(1)流体を内蔵するタンクに、地動が作用すると、流体の波高と容器の変形が練成する挙動が生起する。波高、および容器の変形が共に微小と仮定した問題の線形理論は確立されてた。しかしながら、実験的な研究では、この理論では予測できない未解明の応答が生起することが報告されている。代表者はこの応答を波高と容器の大変形に起因する非線形振動挙動であるとして、応答実験、および理論的研究を継続して来た。この連成問題の波高、および容器の大変形場での挙動を支配する汎関数を示した。流体はEuler表示され、容器は通常Lagrange表示され、境界での運動学的な整合性を確保することに困難があった。
(2)流体に参照座標系を導入し、この困難さを克服した有限要素法を適用する方法を示し、前述した汎関数を離散化する解析手法を提案した。この手法を2次元のタンクに適用して、正弦波の地動の下で解析し、1/2分数調波振動、および和型の分数調波振動が分岐することを示した。
(3)この手法を3次元の円筒タンク(モデルは4万キロリットルの円筒タンク)へも適用した。正弦波の地動(振動数と地動加速度をパラメータとする)を作用させた解析を行い、1/2分数調波振動応答、1/3分数調波振動等、様々な振動応答、および容器である円筒シェルの変位、および応答を示した。モデルは二つある。ひとつは周方向に16等分するメッシュであり、離散系の未知数は1385個である。他方はこの方向に24等分するメッシュであり、未知数2265個である。前者を用いて、パラメータに関する大域的な挙動、分数調波振動応答が分岐する不安定領域を定めた。
(4)連立一次方程式の解法に工夫を加え、後者のモデルを解析し、より高い精度の解析を行い、応答の相違、および分数調波振動応答が分岐する不安定領域を定めた。
(5)提案した解法は地震外力の下での応答解析にも適用できるので、課題である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Dynamic Interactive Behavior Between A Potential Fluid and Elastic Container in Large Deformations Part 22014

    • 著者名/発表者名
      MINAKAWA Youichi
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集

      巻: VOL.79,No.700(掲載決定) ページ: 781-790

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dynamic Interactive Behavior Between A Potential Fluid and Elastic Container in Large Deformations Part 12013

    • 著者名/発表者名
      MINAKAWA Youichi
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集

      巻: VOL.78,No.690 ページ: 1439-1448

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 円筒タンクにおけるポテンシャル流体と弾性容器との連成問題の数値解析2013

    • 著者名/発表者名
      皆川 洋一
    • 雑誌名

      鹿児島大学工学部研究報告

      巻: 55 ページ: 29~50

  • [学会発表] 自由表面を持つポテンシャル流体と弾性容器との大変形連成問題の解析

    • 著者名/発表者名
      皆川 洋一
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部
    • 発表場所
      佐賀大学(佐賀市)
  • [学会発表] 自由表面を持つポテンシャル流体と弾性容器との動的連成問題の解析

    • 著者名/発表者名
      皆川 洋一
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌市)
  • [学会発表] 円筒タンクの大変形動的連成問題の定式化と解析

    • 著者名/発表者名
      皆川 洋一
    • 学会等名
      計算工学講演会
    • 発表場所
      東京大学生産技術研究所(東京)

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公開日: 2015-05-28  

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