研究課題/領域番号 |
23560692
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
濱田 靖弘 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40280846)
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研究分担者 |
荒木 肇 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (30183148)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 雪氷資源 / 地域連携 / スノーキャノン / 抑制栽培 |
研究概要 |
平成23年度は,低コスト雪氷保管技術,スノーキャノン冷熱供給システム,ビニルハウス冷熱供給栽培の要素技術開発を主たる課題として,以下の要領で研究を行った.課題1.新しい低コスト雪氷保管技術の開発と評価 まず,(1)革新的低コスト化をめざした新しい貯雪方式の提案,(2)低コスト雪氷保管技術の解析ツールの開発,を実施した.次いで,(3)低コスト雪氷保管技術の性能実験を実施した;コンクリート造,鋼製によらない断熱テント方式による簡易雪氷庫(軽量高断熱テント),新しい低コスト被覆材による長期保管方式(シート等被覆型スノーマウンド).具体的には,露天型,防水遮光被覆材,Sawdust,空気膜断熱被覆材,高性能断熱被覆材等を取り上げ,それらの解析ツールに基づき,被覆材のコスト,耐久性,保温性能の観点から新たな方式を提案した.課題2.スノーキャノン冷熱供給システムの導入可能性 (1)既存人工降雪機による雪物性,製雪能力を実験と解析の両面から検討し,現状におけるポテンシャルマップを作成した.(2)雪質,移動性,一次エネルギー換算成績係数などの多角的な視点から,新たに冷熱利用に適した機能性あるスノーキャノンを提案した.課題3.ビニルハウス冷熱供給栽培技術 (1)抑制栽培において重要な制御項目として室内気温,浅層土壌温度がある.これらを適正に冷却する冷熱供給方式について検討した.(2)各種農産物等の付加価値,適正温度範囲の調査を実施し,積雪寒冷地域の地域別適用農産物の絞込みを実施した.(3)冷熱供給状況と各種温度分布等を評価するための解析ツールを開発し,需要家に応じた冷熱供給システムの設計手法として援用した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画の通り,順調に研究成果の蓄積がなされている.
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に得られた結果を基にして,以下の要領で研究を行う.課題1.新しい低コスト雪氷保管技術の開発と評価 (1)各種保温方式の断熱性能評価を実施し,新たな方式の優位性を実験と解析から確認すると同時に,(2)経済性評価に関しては実用性の高いコストの見通しを明らかにする.さらに,(3)各種高密度需要施設における大規模スノーマウンド被覆材によるシステム設計を実施する.課題2.スノーキャノン冷熱供給システムの導入可能性 (1)スノーキャノン解析ツールの開発,(2)スノーキャノンによる生成雪の物性評価課題3.ビニルハウス冷熱供給栽培技術 (1)ビニルハウス冷熱供給栽培の実験,(2)栽培作物の品質評価と省エネルギー性
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次年度の研究費の使用計画 |
当該次年度使用額分は全て本年3月に納品済である.データロガー245,700円温度ロガー125,118円データコレクタ27,909円
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