本年度(最終年)の研究実施計画は、昨年度末に再策定した全体研究工程(1~6)のうち、以下の3工程である。 4:「環境配慮デザインの方法論」実践のための「分析ツール群」等の開発…特定の手法が地域ごとに評価できる一連の分析ツールを作成し、設計者の判断材料として提供する。また、既開発の住宅用熱負荷計算プログラムを、デザイン手法の総合的最適設計ツールとして使えるよう、エネルギー消費量や炭酸ガス排出量の予測評価が可能なものに改造する。 5:「環境配慮デザインの方法論」に基づく設計資料の作成…いくつかの地点に対する例題を準備し、4の研究成果の適用過程などの結果を説明する資料を作成する。また、環境設計の基礎となる図版やマップを作成し、資料として整備する。 6:「環境配慮デザインの方法論」、「分析ツール群」および設計資料の公開準備…研究成果を取りまとめ、ネットワークサーバーを構築して、成果の発信を試みる。 工程4については、年度初頭に計画した通りには進展せず、26年4月現在、炭酸ガス排出量予測評価の部分が不十分なため、完成品とは言い難い。一方、工程5はPDF資料として十分な成果物を整備できたが、4の遅れに伴い、今後、微修正・加筆を要する。また、工程6については基本的なフレームの構成が完了し、仮の成果(β版)による内部テストも実施したが、当初の計画通り、学外のユーザー(設計者)による評価には至っていない。6月末には、当初計画水準の成果に到達するよう、鋭意フォローアップ作業を実施している。
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