研究課題/領域番号 |
23560707
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
森山 正和 摂南大学, 理工学部, 教授 (70047405)
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研究分担者 |
田中 貴宏 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30379490)
榊 愛 (石川 愛) 摂南大学, 理工学部, 講師 (60581311)
竹林 英樹 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80304129)
稲地 秀介 摂南大学, 理工学部, 講師 (50612313)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 地球・都市環境 / 都市気候 / ヒートアイランド / エコシティ / 潜在自然植生 / コンパクトシティ / CFDモデル / WRFモデル |
研究概要 |
1) 都市における自然地域と居住地域の適正な規模と配置及び質の関係、その考え方の整理について考察を行った。地域100km 圏、都市10km 圏、市街地1km 圏、街区100m 圏、建築10m 圏の各空間スケールと、現在の以前と以後について、10 年、25 年、50 年、100 年、200 年と言った時間スケールによる区分において、自然環境と居住環境の変遷、人口の変遷などを踏まえて、都市における自然地域と居住地域の適正な規模と配置の関係を考察した。また、建築構造工学が専門の長尾直治氏から「エコロジカルな高層建築及びその超長寿命化」に関する知見を頂き、考え方の整理に加えた。2) 大阪の市街地のGIS・CAD データ等による市街地の全体的な3次元空間特徴量の統計解析、及び 市街地空間の換気効果の評価方法の検討を行った。スタディの対象地域として選定した大阪の市街地の一部における地形、幾何学的な特徴、土地利用、建物用途等の詳細をDSM 等のGIS・CADデータを利用して統計的に分析した。そして、典型的な市街地空間の上空風による換気効果の評価をCFDソフトウエアSTREAMによる計算を行った。対象は測定による検証の容易さから、摂南大学キャンパスとして計算を行い、建築物との関係などからその気流場の特性を考察した。測定との検証は次年度に計画する。3) WRF モデルを使用した潜在自然気候の計算と、その結果を用いた都市化による気候改変レベルの考察について行った。8月1ヶ月間の計算においてアメダスデータを使用して精度の検証を行い、特に降水量の考察などを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
23年度計画の1)考え方の整理については、建築構造分野の長尾直治氏に参加頂いた研究会で充実した成果を得た。2)市街地の3次元特徴量の統計解析及び市街地空間の換気効果の評価については、その方法論を確認した。3)WRFモデルを使用した計算は見通しをつけた。
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今後の研究の推進方策 |
1)自然地域と居住地域の適正規模の考察は近畿圏を対象に事例分析を進める。2)CFDモデルによる市街地空間の上空風による3D市街地の換気効果の評価は引き続き行う。3)WRFモデルを使用した潜在自然気候の計算では、すでに計算を終えた結果の分析を行い、必要に応じて新たな計算を行う。4)魅力的な市街地開発について、国内外事例の実地調査、文献調査を行い、本研究で想定しているコンパクト・エコシティのモデル構築の根拠資料を作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
魅力的な市街地開発に関する実地調査、資料収集、打ち合わせなどに必要な旅費、及び資料の購入費などに使用する。また、成果発表のための旅費にも使用する。
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