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2012 年度 実施状況報告書

高性能住宅向け採暖システムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 23560710
研究機関北海道大学

研究代表者

森 太郎  北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70312387)

研究分担者 梶原 秀一  室蘭工業大学, 情報電子工学系, 准教授 (00280313)
笹岡 久行  旭川工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (30333272)
桑原 浩平  釧路工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (40374582)
浅水 仁  釧路工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (40369905)
林 裕樹  釧路工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (60342440)
キーワード採暖装置 / 温熱環境 / 省エネルギー
研究概要

平成24年度の実績を下記に示す.
1.高性能住宅向け採暖器具の開発:住宅内でkinectセンサーを利用して人体位置の把握を行うためには,高い位置から俯瞰で室内画像を撮影する必要がある.そのため,通常のkinectセンサーの利用と異なり,センサーから取得された座標値を空間座標に変換する必要が生じる.このアルゴリズムについて開発を行い,H24空気調和衛生工学会北海道支部学術講演会にて発表した.また,もう一つの手法として,あらかじめ俯瞰画像において範囲を定めておき,その範囲に人が侵入してきた際に人がいると判断し,熱入力を行う手法がある.その方法に関して,第14回DSPS教育者会議にて発表した.
2.採暖器具使用時の生理・心理反応測定:被験者実験により,実験住宅における床採暖システム使用時の被験者の生理心理反応の基本特性を把握した.その結果,吸湿発熱素材の衣服の有無による生理反応の違い,また男女差による床温感以外の生理心理反応の違いはあまり明確ではないことが分かった.この理由として,実験時間が30分と短いことや,同じ姿勢を続けたために不感蒸泄が少なかったことなどが影響していると考えられる.また床温を23℃一定にするために,低気温になるほど床採暖システムの発熱量を大きくする必要があるため,接触面からの熱流が一定ではなかったことも影響していると考えられる.以上の成果は日本建築学会北海道支部研究報告会にて発表する予定である.
3.採暖器具を用いた際の高性能住宅の温熱環境の熱環境解析:釧路高専の実験住宅の熱環境解析を実施した.その際に,日射の人体への影響を見込むことで暖房エネルギーの削減やガラスの選択基準が変わることを示した.この成果に関しては日本建築学会大会,日本建築学会北海道支部研究報告会で発表予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度に関しては当初目標としていた,1.高性能住宅向け採暖器具の開発,2.採暖器具使用時の生理・心理反応測定,3.採暖器具を用いた際の高性能住宅の温熱環境の実測と熱環境解析を実施し,研究レポートを作成することができた.
しかし,kinectセンサー,発熱機器,GUIの連携に関しては課題を残しており,次年度に引き続き開発を行う.

今後の研究の推進方策

平成25年度は,1.実機ベースでの検討を行う.具体的には①kinectセンサーを用いた適用範囲の拡張に関する検討(人体追従に関する不具合の発生頻度で判断),②two-nodeモデルを用いた低温やけど防止機能や省エネルギー運転機能の検討を行う.
また,この手法は電気を用いた加熱を行うため,様々な手法を用いて通電時間を減らすことが省エネルギーにつながる.そのため,2.日射の人体への影響を含めた熱環境解析を行う.具体的には①波長分布を考慮した室内日射侵入量の測定,②波長分布を考慮した室内日射侵入量解析手法の作成を実施し,それらを用いて,③高性能住宅において採暖器具を用いつつ省エネルギーを達成するための条件についての解析を実施する.

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は年度末に研究打ち合わせを実施する予定だったが,予定が合わず実施することができなかった.未使用額は今年度の研究打ち合わせと消耗品の購入に充てる予定である.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] エアコン床下暖房方式の設計・運用・チューニング手法に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      小松賢太,高杉昇,羽山広文,森太郎,絵内正道,菊田弘輝
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会北海道支部 第47回学術講演会論文集
    • 発表場所
      北海道大学学術交流会館(北海道)
    • 年月日
      20130313-20130313
  • [学会発表] ダイレクトソーラーゲイン最大化を図るための解析手法に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      濵田裕章,緒形浩佑,森太郎,羽山広文,菊田弘輝
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会北海道支部 第47回学術講演会論文集
    • 発表場所
      北海道大学学術交流会館(北海道)
    • 年月日
      20130313-20130313
  • [学会発表] Kinectセンサーを用いた建築空間内の人体位置把握手法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      森太郎,久澤大輝,笹岡久行,浅水仁,林裕樹,桑原浩平
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会北海道支部 第47回学術講演会論文集
    • 発表場所
      北海道大学学術交流会館(北海道)
    • 年月日
      20130313-20130313
  • [学会発表] Strategy of interior colour and thermal storage for insulated house in cold region2012

    • 著者名/発表者名
      Taro Mori, Kousuke Ogata and Kouji Takemasa, Masamichi Enai
    • 学会等名
      The 1st Asia conference of international building performance simulation association
    • 発表場所
      Tongji University(shanghai, china)
    • 年月日
      20121125-20121127
  • [学会発表] 表面冷却型分光SAT計の開発と補正方法の検討2012

    • 著者名/発表者名
      緒形浩佑, 羽山広文, 森太郎, 菊田弘輝
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集DII
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知)
    • 年月日
      20120912-20120914
  • [学会発表] パッシブ換気と組み合わせたエアコン床下チャンバー方式の性能評価,2012

    • 著者名/発表者名
      森太郎, 辻圭輔, 絵内正道, 羽山広文,菊田弘輝
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集DII
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知)
    • 年月日
      20120912-20120914
    • 招待講演
  • [学会発表] 自然温度減衰を用いた熱損失係数の推定方法に関する研究その2 二つの実験住宅での測定結果の比較2012

    • 著者名/発表者名
      菊地洋, 森太郎,小笠原一隆,絵内正道, 羽山広文, 菊田弘輝
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      20120905-20120907
  • [学会発表] 吸収日射量の分布を考慮した住宅の温熱環境解析その2 吸収日射分布を使用した詳細解析手法2012

    • 著者名/発表者名
      緒形浩佑, 森太郎,絵内正道,羽山広文, 菊田弘輝
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      20120905-20120907
  • [学会発表] パッシブ換気と組み合わせたエアコン床下チャンバー方式の性能評価その2 暖房期の実測結果とシミュレーションによる設計手法の検討2012

    • 著者名/発表者名
      森太郎, 辻圭輔, 小笠原一隆,羽山広文, 菊田弘輝
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      20120905-20120907

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公開日: 2014-07-24  

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