スコットランドの島嶼部におけるコミュニテイ調査を行い、農村勤労者の孤立に関わる課題を聞き取り、コミュニテイ活動による居場所づくりを明らかにした。わが国とは孤立に関わる概念が異なるが、個人の自立が前提である英国においては、居場所づくりや居場所への積極的アクセスがないと容易に孤立に至るとの背景があると考えられる。実際、孤立に至る若者が犯罪に走ることもあり、若者の失業対策とともにコミュニティへの包摂は社会的企業の大きなテーマにもなっている。 また、本年度で研究の総括を行った。わが国では農村勤労者の孤立について、都市近郊地域では、新住民に関しては大都市と同程度の指標を示し、旧住民についても、大都市ほどではないにしても中山間地域より顕著に孤立が進行していることを明らかにできた。
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