ALSは、全身の筋肉が動かなくなっていく進行性の疾患である。ALSは、日常的な動作の障害が強く、やがて24時間全面介助を要するようになる。現状では治療方法もなく、病院や福祉施設での生活は、患者にとって満足なケアを受けることができない場合が多い。一方で、自宅での療養生活は、家族に非常に大きな介護負担を強いる。そこで、他人である介助者の世話を定常的に受けながら、一人で住む「在宅独居」という生活スタイルは、ALS患者が生きていくための重要な選択肢となる。 本研究では、実態調査やワークショップを実施し、ALS患者だけでなく介助者にとっても望ましい在宅独居のための住環境整備の知見を得た。
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