研究課題/領域番号 |
23560729
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
市古 太郎 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (10318355)
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研究分担者 |
中林 一樹 明治大学, その他の研究科, 教授 (80094275)
山崎 義人 兵庫県立大学, 付置研究所, 講師 (60350427)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | インドネシア / スマトラ島西部地震 / 災害復興研究 / 住宅再建 / コミュニティ・エンパワーメント / 現地漸進型再建 |
研究概要 |
2009年9月30日の発災から2年を迎えたスマトラ島西部地震被災地のパダン・パリアマン県の農村集落において,研究代表者らはこれまでに3回の被害および再建実態調査を実施してきた.今年度,2011年9月に再建実態デザインサーベイを実施した.すなわち,QuickBird衛星画像をベース地図に,被害と住宅再建状況を現地で図面化し,代表的な再建住宅について実測調査をおこなった.また,ジョグジャカルタのガジャマタ大学建築学科のイカプトラ教授と現地でセミナーを開催し,イカプトラ教授チームの復興調査プロジェクトである,2006年のジャワ島中部地震からの住まい再建と当チームが対象とするスマトラ島西部地震における住宅再建の類似点と相違点について,ディスカッションをおこなった. 現地調査結果については,2011年11月に首都大学東京で開催された国際会議で報告した. また,2011年3月の東日本大震災に関連し,まだ仮設住宅建設の目処も立っていない発災後の早い段階で,住まいと生活再建支援策についてインドネシアの経験から学ぶこと,をとりまとめて投稿し,都市計画学会の学会誌に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
発災から2年が経過し,住まいと集落の再建も一段落つきつつあり,発災から6ヶ月,1年,2年で実測データが取れたことは,災害復興研究として価値あるものと考えられる.一方,スマトラ島西部地震における公的な住宅再建支援策(POKMAS)は,2011年12月末を期限としており,2012年9月に予定している現地調査により,災害調査としての本プロジェクトの達成度はかなりの水準に到達する見込みである.
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今後の研究の推進方策 |
発災3年をむかえる被災地の現地再建実態調査を2012年9月頃に実施する.また,現地再建に加えて,自主集団移転再建の事例についてもデザイン・サーベイとインタビュー調査を実施し,現地と移転,両者の集落復興パターンを考察したい.また調査データを元に,審査付き論文にとりまとめ,投稿予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
主に次の使途を予定している. (1)現地調査旅費(2012年9月,研究代表者・分担者全員) (2)成果発表(論文審査料,論文掲載費)
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