研究課題/領域番号 |
23560729
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
市古 太郎 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (10318355)
|
研究分担者 |
中林 一樹 明治大学, 危機管理研究セン ター, 教授 (80094275)
山崎 義人 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 准教授 (60350427)
|
キーワード | インドネシア / スマトラ島西部地震 / 災害復興研究 / 住宅再建 / コミュニティ・ベースド・プランニング / 現地漸進型住宅再建 |
研究概要 |
2013年9月に2009年9月30日の発災から4年を迎えるスマトラ島西部地震の集落復興調査を実施した.2013年9月調査では,昨年度調査まで継続調査してきた3つの集落について,発災4年時点での空間再建状況を把握し,特徴的な住家再建パターンである「コア・ハウス」タイプの再建世帯についての聞き取り調査を実施した.またスマトラ島西部地震で中心的な住宅再建支援策となった「Pokmas」の起源ともなった2004年インド洋大津波の被災地バンダアチェの現地調査と地元シャクハラ大学の災害研究者とセミナーを開催し,総合的に考察を進めた. 継続調査の3つの集落のうち,KudugantingとTalamの2つの集落は「現地漸進再建型」の事例である.Kudugantingは水耕集落であり,Talamはジャングルの街道沿いの市場を中心とした集落である.どちらの集落でも,発災直後に主に海外NGOをドナーとするT-Shelter(仮設住宅)が被災世帯の敷地内に供給され,その後,Pokmasによる住宅再建費補助とインドネシア国内のNGO団体による「コアハウス」直接供給による住宅再建が進められている調査結果を得た.またTanga集落はメンバーが自力で集団移転のスキームを発意し,NGOの支援も受けながら住宅再建を果たした移転再建型の集落である.Tanga集落は国際学会や復興支援専門家コミュニティでも,これまでのところ,ほとんど知られていない事例である.本年度は住民インタビュー調査を実施し,自力集団移転再建プロセスについて考察をおこなった. 2012年までの調査を元に,建築学会技術報告集の査読論文として成果発表をおこなった.
|