本研究は、北海道の市民事業体の中で、地域の関連組織と多主体協働の体制を構築している「パートナーシップ組織」を対象に詳細な調査分析を実施し、以下を明らかにした。 1.パートナーシップ組織の生成プロセスを見ると、多くが特定のハード事業を推進する「事業組織」から発展しているが、「ビジョン策定組織」等を出自とする場合も見られる、2.これらは、当該組織が事業範囲を拡大する「事業拡大型」や「組織分化型」、事業組織がミッションとした事業の成果を拡大させる「成果拡大型」等の事業を波及させている、3.その過程で関連組織との関係が多様化し、生成プロセスの違いが反映された特徴的な多主体協働の体制を構築している。
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